閑話~第七回定例会議
ブクマと評価して下さった方々、本当にありがとうございますm(_ _)m
物凄く励みになります。
さて今回はかなり短い閑話にしました。
後ですが、明日から少し忙しくなるので、投稿遅れ気味になると思います。
出来るだけ早く投稿するつもりでいますので、見捨てずにいて下さい。
ご意見やご感想もお待ちしております。
「さて皆さん! 大変な事が起こってしまいました!」
冒険者ギルドの会議室には、ケンヤを見守る会のメンバーが集まっている。
第七回定例会議
既に7回目を迎えるこの会議の壇上には、副ギルド長でもあるメイが立っており、開口一番にそう口にした。
メンバーは今回は何が起こったのか、壇上のメイを見つめる。
「結論から申しますと、Aランク冒険者であり伯爵令嬢でもあるソフィア様が……ケンヤ様に懸想してしまったようです」
メイが言い終わるとメンバー全員が絶句した。
「ああ……恐れていた事が……」
マリンはガタっと立ち上がりメイに詰め寄る。
「な、なんでそんな事になった! 幹部達は何をしていたのだ!!」
メイは深刻な顔でマリンに応える。
「事件は北の森で起こった様です。我々ではどうしようもありませんでした……」
メンバーの1人が
「でもソフィア様はルークスさんを気に入ってたと聞いてましたが?」
皆ウンウンと頷く。
メイの隣りで話しを聞いていたサチは
「そうですね、ルークスさんがちゃんとソフィア様を捕まえていれば…………ルークス後で殺す!」
メンバーも「確かに」とルークスに対し憎悪を燃やす。
メイはその言葉に頷きつつ話しを進める。
「北の森で何が起こったのか、トオル君とサラちゃんから報告を受けております。直接皆さんに報告して欲しかったんですが、流石に12歳の子供を、この時間に呼び出す訳にもいきません。ですのでサチさん、お2人から聞いた事を皆さんにお話しして下さい」
そう言ってメイは座り、代わりにサチが立ち上がり口を開く。
「では私サチが説明させて頂きます。なんとソフィア様はケンヤ様を尾行していたようなのです!」
マリンは目を丸くし
「伯爵令嬢がび、尾行? いや、あの方ならやりかねないか……」
サチは話しを続ける。
「皆さんここからが重要です。トオル君とサラちゃんの話しでは、ソフィア様は……………【変態さん】だそうです」
「「「へ、変態さん!!」」」
メンバー一同衝撃を受ける!
Aランク冒険者で伯爵令嬢様が実は【変態さん】だったのだ! その衝撃の破壊力たるや……。
「その変態さん……ご、こほん、ソフィア様はケンヤ様に決闘を申し込みました」
変態さんが決闘………………どんな技を!
皆、恐怖に打ち震えている。
「しか〜し! ケンヤ様はその変態さんの攻撃を見事打ち砕き、勝利をその手に掴まれました!」
「「「おお!!」」」
流石ケンヤ様だ!【変態さん】に打ち勝つとは!!
「ですが、それが問題だったのです。ケンヤ様に敗れた変態さんは、完膚なきまでに敗れ去ったにも関わらず、その変態っぷりを発揮し、トオル君とサラちゃんがレベル上げを始めた後も、ケンヤ様を恍惚とした表情で眺めていたそうです」
その話しを黙って聞いていたメイは
「なんて恐ろしい……」
両手を肩に回しカタカタと震えている。
するとメンバーの1人が
「お守りしなくては!」
その声を聞き次々と
「「「お守りしなくては!!」」」
メンバー全員立ち上がり決意を固める!
ただ不安を隠せないマリンは
「けどどうやってその【変態さん】からケンヤを守るんだ? 相手はAランク冒険者で伯爵令嬢……しかも【変態さん】だぞ! 私では太刀打ち出来ん……」
それを聞いたサチは
「確かにそうですね……私達では太刀打ち出来ません。ですのでソフィア様が【変態さん】って事はくれぐれも内緒にしないと…………ねえ」
サチがニヤリと笑いそう言うと
皆ハッとなり、全員がニヤリと笑う。
メンバーを見渡した後メイは立ち上がり、それはそれは恐ろしい笑顔で
「では今回の会はこれで解散とします。皆さんくれぐれも、くれぐれも、内緒でお願いしますね」
「「「了解です!!」」」
皆ニヤニヤしながら会議室を去る中
「よし! 絶対内緒だ!」
と意気込むマリンだった。
なんて酷い……。




