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平凡な戦士職の成り上がり  作者: 司純


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ソフィア・ローレンス

投稿遅くなり申し訳ございませんm(_ _)m

昨日忙しくて投稿できませんでした。


今回新キャラら数名登場します。

最初キャラは出来るだけ少なくしようと思ってたんですが、何故かどんどん増えて行ってしまいます……



 ギルドで大量のゴブリンの魔石と、オーガの魔石3個を買い取って貰う。


 もうギルド長も、溜息は付くが驚かなくなっていた。


「ゴブリンはともかくオーガ3体か……なあ、まさかとは思うが、その子達で倒したんじゃないんじゃろ? お願いじゃあ! ケンヤが、ケンヤが倒したと言ってくれえ〜」


 ギルド長が何故か懇願してきます……


「流石にまだオーガは2人だけでは無理ですよ」


 俺がそう言うとシルがしゃしゃり出て来て


「けどさ〜多分すぐに倒せる様になると思うよ?」


 シルが2人に「ね〜」っと尋ねる。


 トオルとサラは


「「はい! オーガを倒せるようになります!!」」


 ウンウン、さっきまでとは違い、2人にやる気が戻ってきた。


 ギルド長はそんな2人を見ながら


「なあケンヤよ、まさかこの2人を使って、世界征服なんて考えてはおらぬよな?」


 するとシル、トオル、サラは目を輝かせて


「「「世界征服!!」」」


 いや、ぜって〜やらないし……


 3人は期待の目を俺に向けてくる。


「や、やらないよ!」


 シルが


「ケンヤ〜、世界征服したら女の子選り取りみどりだよ?」


 それを聞きサラは


「ケンヤさんそんな事を考えて……」


 最後にトオルが


「ケンヤさん……軽蔑して良いですか?」


 君達それ気に入ったみたいね……


 更に、サラは「はい!」と手を上げ


「ケンヤさんは別に世界征服しなくても、選り取りみどりだと思います!」


 シルとトオルは


「「おお!!」」


 …………サラさん


 その様子を見ていたギルド長が


「楽しそうでよいのう……ワシなんかまだ職員達に……ブツブツ……」


 ギルド長……大丈夫?


 なんかブツブツ言ってるけど、魔石換金したしもうギルド長に用はない!


 さっさとギルドを出ようとすると、ギルド長に呼び止められる。


「これ、待たんか! 話しは終わっとらん!」


 なんだろ? とギルド長に尋ねると


「例の一斉間引きの件、来週そうそうやるからの! お前さん達は強制参加じゃ! よいな」


 げっ! 強制参加……


 俺ってやれって言われたら、急にやる気無くなるタイプなのよね〜、ブッチしちゃおうかしら!


 なんて思ってたら、トオルとサラが


「例の間引きの件ってなんですか?」


 あっ! そういやあ2人には言ってなかったな!


 俺が説明しようとしたらシルが2人に


「わっかりやすく言うと、み〜んなでスライムやゴブリン倒してワイワイしようの会!」


 大体合ってるが……ワイワイ?


 トオルとサラは


「「た、楽しそう!!」」


 2人共遠足に行くんじゃないのよ?


「俺、絶対他の人よりたっくさん狩るんだ!」


「私も! じゃあお兄ちゃん、私と競走しない?」


「お! やるか? ぜってえ負けねえぞ!」


「私も負けない!!」



 …………とてもブッチ出来る雰囲気じゃねえ……


 双子の会話を目を細め聞いていたギルド長は


「結構結構! それでケンヤ、明日の朝、うちのギルドの主要メンバーを集めて打ち合わせをする。お主も参加するように!!」


 え〜、面倒くさっ! 超面倒くさっ!


「その打ち合わせに俺必要ですか?」


 俺が嫌そうに尋ねると


「当たり前じゃろ! そもそも、お主が報告して来た狩り方じゃ! それに少しややこしい話しになっておってのう……その件は明日、他のメンバーが集まってから話す……」


 う〜ん……ややこしいって中央ギルド云々だな。


「分かりました! じゃあ丁度いいトオル、サラ、明日は休みにしよっか。2人共疲れてるだろから、ゆっくり休むんだぞ!」


 2人に明日休みにする事を伝えると


 トオルとサラは


「じゃあ明日は武器屋に行って、もう一度お礼してきます。」


 ウンウンそれ大事!


「後、トオルとサラ! 2人だけで勝手に北の森に入るの禁止ね!!」


「了解しました!! ビシっ」


 敬礼で応えてくる。


 何故か俺も敬礼していた……


 そしてシルも



 それを見ていたギルド長が


「お前達楽しそうでよいのう……ワシなんか……ブツブツ」


 ……またなにやらブツブツ言い出した。





 次の日


 ギルドの会議室に入ると、Cランク冒険者のマリンさん、ルークスさん、後3人ギルドで見た事のある人達が集まっていた。


 2人は戦士系(多分)の男性、もう1人は魔術師系(装備からして回復師かな?)の女性だ。


「遅れてすみません!」


 ってか、皆さん来るの早すぎません?


 すると男性冒険者1人が


「お! お前が噂の精霊を連れた戦士ケンヤだな!」


 もう1人も


「お前が精霊を連れた戦士ケンヤか!」


 お願いします……そんな恥ずかしい二つ名、連呼しないでくさい……


「俺はジェイク、こっちの奴はモリスだ。俺もコイツもDランクパーティのリーダーをしてる、ヨロシクな!」


 ジェイクさんにモリスさんか。


 ジェイクさんは筋肉モリモリの大男、逆にモリスさんは細マッチョな感じだ。


「ケンヤです、よろしくお願いいたします。んでコイツはシルです」


 俺が自己紹介すると、シルが2人の前に飛び出し


「え〜! あったしが〜只今ご紹介に預かりました、超カリスマ、スーパーウルトラ超絶かわいい大精霊のシルウェステルよ! シルって呼んでね! ビシっ」


 ひ、久々にそれ聞いたよ……見ろ、2人共固まってるじゃね〜か……


 その様子を見ていた回復師? の女性がクスクス笑いながら


「ごめんなさい、あまりに可愛い自己紹介だったから、私はミモザよ。私も其方のお2人と同じように、Dランクパーティのリーダーをしてるの。ケンヤくん、精霊のシルさん、よろしくね」


 ミモザさんか! 色っぽい人だな〜真っ白なローブの胸元の膨らみが……凄い……凄すぎる……


(埋もれてみたい……)


 おっとイカンイカン!!


 なんて思ってたら、ルークスさんにガシッと肩を組まれ


「ケンヤ! 気持ちは良く分かるぞ!!」


 ジェイクさんとモリスさんも「ウンウン」頷いている。


「みんな大っきいのが好きなの?」


 し、シルさん! や、止めなさい!! そんな直球で……



 ミモザさんは気にしたふうもなくクスクス笑ってる。


 多分言われ慣れてるんだろな……


「あ、挨拶まだでしたね。ケンヤですよろしくお願いします。」


 とりあえず挨拶で誤魔化す! ビシっ


 ミモザさんの後ろで、自分の胸元を気にしているマリンさんにも声かけないと


「マリンさん、以前肩がぶつかって以来ですね。ケンヤです覚えていますか?」


 マリンはハッと顔を上げ


「も、勿論お、覚えてるぞ!」


 顔を真っ赤にして応えてくれた。


「改めましてケンヤです。よろしくお願いします」


 マリンは何故かモジモジしながら


「よろしく」


 と短く応える。


 ケンヤ以外の男3人は、何時もと全く違うそのマリンの姿を見て


(((あ、あのマリンが乙女モードに!!)))






 そうして皆に挨拶し終わった頃、会議室の扉がガチャっと開き、ギルド長と副ギルド長のメイが入ってきた。


「皆待たせてスマンの、とりあえず適当に座ってくれ」


 皆思い思いの席に座る。


 俺の真後ろに座るマリンから何故か物凄い視線を感じるが……気にしないでおこう。


 皆が着席した事を確認し、ギルド長が口を開く。


「皆忙しい所わざわざスマンの。来週行われる一斉間引きの件で話しがあっての」


 ギルド長の前置きを聞いたルークスが


「んで、俺達に何をさせようってんだ?」


 ウンウン俺も気になる。


 ギルド長はルークスの質問に応える。


「ふむ、今回の一斉間引きじゃがな、魔物の数を減らすのも目的の1つじゃが、この際に見習いやEクラス冒険者達の、レベルの底上げをしようと考えておるんじゃ」


 そっちがメインだろな。


「そこでじゃ! お前さん達には、その見習いやEクラスの者達の面倒を見てやって欲しいんじゃ」


 まあそれぐらいなら問題ないか……面倒臭いけど。


「これケンヤ、そんな顔をするでない! お前さんには後で話すがもっと面倒な役が待っておる」


 げっ! 何させる気だ!!


「見習い達の面倒をみるのは了解したが、実際どうやるんだ?」


 ジェイクが質問する。


「その日だけで良い、見習い達をお前さん達のパーティに交代で入れて貰いたいんじゃ。ある程度レベルが上がったら交代って感じでの」


 ギルド長の話しを聞き、今度はミモザさんが


「パーティ内での経験値共有を利用するのね。ただパーティの人数が増えれば、それだけ入る経験値も少なくなるわよ? そんなに上手くいくかしら?」


 ウンウン普通そう思うよね〜


「その事については私が話します」


 副ギルド長のメイさんが説明を始める。


「確かにパーティ内の人数が増えれば、それだけ入る経験値は少なくなります。けれどそれが気にならなくなる程、スライムが湧けば問題は無いはずです。そしてその方法は、そこにいらっしゃるケンヤ様が編み出され、既にその弟子であるお2人は、ケンヤ様の弟子となった次の日に、2人だけでスライム20~30匹倒せる位成長いたしました」


 皆が一斉に俺を見る……


 ミモザは目を丸くしながら


「噂でその話は聞いてたけど……本当だったのね。ルークスはあまり驚いていないのね、知っていたの?」


 ルークスはミモザに応える。


「ああ、双子がたった1日で1人前以上に成長したって聞いてな、ギルドに報告する様に言ったのは俺だ」


「なるほど」とミモザは俺を興味深そうに見た。


 俺はミモザさんの胸元を興味深そうに見……ゲフンゲフン


 おっとイカンイカン!


 後ろのマリンさんとメイさんから物凄い何かを感じたが……


「そんで、その方法ってどうやるんだ?」


 ジェイクさんがメイさんに尋ねると


「バサンです!」


「「「バサン?」」」


「ええ、ケンヤ様はトオル君とサラちゃんが、数匹のスライムに襲われてる時に助けに入りました。その際トオル君は、背中に首を落としたバサンを背負っており、ケンヤ様はそのバサンの血の残り香で、スライムが誘われたと考えたようです」


 あん時は適当に言っただけ……なんてとても言えない。


「そして次の日、その考えをケンヤ様は試した所、数百のスライムが湧いたそうです。そしてその数百のスライムをケンヤ様はお1人で倒され、パーティ内の経験値共有で2人のレベルを一気にあげ、さらにもう一度バサンを使い同じ様にスライムを数百呼び、2人に倒させました! 勿論、2人が危なくなると助けたようですが」


 メイさんは説明を終え着席する。


 その話を聞いたジェイクとモリスは


「スライム数百を1人で倒すってのも中々だが……それを見習いにさせるって……」


「「ケンヤ……お前鬼畜だな」」


 それこの前ルークスさんにも言われました……



 メイさんからの説明が終わり、またギルド長が話し出す。


「だいたいは理解できたかの、パーティの組み分けは前日決める。まだ見習いやEランクの連中には話しをしてないからの」


 皆頷く。


「それでじゃ! ここからが話しはややこしくなる!」


 う〜聞きたくない……


「今回の一斉間引きの件、中央ギルドに報告したんじゃが……中央の興味を引いたようでの、数人視察に訪れる事になった……」


 視察かあ〜、何となくは想像してたけど……


「中央からの視察だけならそれ程問題はない、ただな中央だけでなく、ある人物も興味を持ったらしくてのう……頭が痛いわい」


 誰だろ?


「昨日夜遅くに領主様から緊急の呼び出しがあっての、急いで領主様の下に伺ったのじゃ。ワシもその時知ったのじゃがの……領主様も頭を抱えておられた」


 領主様が頭抱える様な人って……


「皆知っておろう、この国唯一のAランク冒険者ソフィア・ローレンスじゃ!!」


 全員固まった……


 ケンヤだけは「へ〜っ」て感じだが


 ギルド長は溜息をつきながら


「ケンヤは理解して無いようじゃな」


 Aランク冒険者が来たらなんか問題なの?


 ギルド長は話しを続ける。


「ケンヤは知らんようじゃから説明するぞい! ソフィア・ローレンスは、伯爵であるローレンス家の1人娘、正確にお呼びするならソフィア・ローレンス伯爵令嬢じゃな」


 マジか! お貴族のお嬢様がAランク冒険者……


 びっくりぽんです。


「このソフィア嬢は少々……いやかなりの変わり者での、貴族のお姫様でありながら、幼少の頃から偽名を使って冒険者登録してのう、ソフィア・ローレンスではなく、ただのソフィアとして登録したようじゃ……まさかあの魔道具にそんな抜け道があったとは……、そうして冒険者になったソフィア嬢は、ダンジョンに潜り混んでいたようじゃ……職業聖騎士ってのもあるんじゃろうが、若干17歳でAランク冒険者になってしもうた! 周りが気付いた時にはもう遅い、Aランクになれば国家お抱えになる。例え伯爵家であってももうどうしようもない。ローレンス伯爵は頭を抱えているそうじゃよ……」


 皆ウンウン頷いている。


 そんな有名なお話しなのね。


「そのソフィア嬢はの……ケンヤ、お前さんに興味を持ったようじゃ」


 へ?


 後ろでマリンがガタンと立ち上がると


「ふ、副ギルド長! それは本当か!!」


 マリンに聞かれたメイさんは難しい顔で黙って頷いた。


 2人のやり取りは気になるがその前に


「ギルド長、俺そんな方に興味持たれるような事しましたか?」


 俺が尋ねたら皆が


「「「やりまくりだ!!」」」


 一斉に突っ込まれました……


「ソフィア嬢が何故ケンヤの事を知ったのかは分からん。ただ精霊を連れた戦士、普通ならだれでも興味を持つ。違うか?」


 ギルド長に言われ「うっ」となる。


「恐らくじゃが商人や中央に向かった冒険者から話しを聞いたんじゃろな。じゃがそんな噂を聞いて、わざわざピサロに来る伯爵令嬢……ある意味流石ソフィア嬢じゃ……」


 その話しを聞いたルークスは


「んで、そのソフィア様は何をしにくるんだ?」


 ウンウン! 俺に興味があるのは分かった。だから? って感じ。


 ギルド長は


「正直わからん。ソフィア嬢はそういう方じゃ」


 対策しようないのね……


 そこでメイさんが意を決した様に立ち上がり


「ソフィア様がどのような要件でビザロに、いやケンヤ様に近付こうとしてるのかは分かりかねます。ただ私達はギルドを上げてケンヤ様をお守りします!!」


 それを聞いたマリンも立ち上がる。


「わ、私もケンヤを守る!!」


 皆ポカーンだ……


そして、それまで退屈そうにしていたシルも


「あたしもケンヤを守る! ビシっ」


 ……


 ギルド長は額に手を置き


「こら副ギルド長、マリンも何勝手な事を言うておる!」


 だね〜


「し、しかしギルド長!」


「まあ副ギルド長、落ち着つくんじゃマリンもな! まだソフィア嬢が、何が目的でケンヤに接触したがってるのか分からんからの、何かするにしても行動は起こせん! まだ時間はある、ワシも探りを入れてみる。分かったの!」


 メイとマリンは渋々頷く。


「ワシからの話しは以上じゃ、また何かあれば連絡する。とりあえず各パーティメンバーに見習いやEランクの受け入れの話し通しておいてくれ。以上で解散じゃ、長々とお疲れさんじゃったの」


 皆それぞれに席を立つ。


 メイさんとマリンさんは、2人でなにやらコソコソ真剣な表情で話し合いながら出て行き、ルークスさん、ジェイクさん、モリスさんは、心配そうに俺を見て「なんかあったら相談しろよ」と言って出ていった。


 最後に残ったミモザさんは


「ケンヤ君、何かあれば何時でも私の所にいらっしゃい。慰めてあげるから。ウフフ」


 はい! いつでも行きます! 今すぐ行きます!!


 おっと! 顔に出てるのか、シルさんが白い目で見てます。


「じゃあね」とミモザさんは俺をドキドキさせて出て行った。




 さて色々面倒くさい事になりそうだな〜本気でブッチしちゃおうかしら……






 王都伯爵家別邸の一室にニヤニヤしながら報告書を読む1人の少女。


 最初冒険者なった初日に、ゴブリンの魔石を数十個ギルドに持ち込んだり、次の日には精霊を連れて戻ったとかの噂を、ピサロから来た冒険者から聞いた時は「バカバカしい」と一蹴したが、気になって伯爵家の諜報部を使い調べさせた所、全て事実のようだ!


 まだ世に出ていない天才が埋もれていたのだ! しかもまだ15歳らしい。


「絶対絶対わたくしのものにしてやるんだから!」


 報告書を読み終え少女は決意を固めた。































ミモザさん……

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