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平凡な戦士職の成り上がり  作者: 司純


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閑話~サチ~

ブクマや評価して下さった方々、本当に励みになります。


さて、今回も短い閑話を入れていまいました。


前々回のサチの言動を受けて、どうしても書きたくなってしまい……


メイン期待していた方々すみませんm(_ _)m

(な、なんですって!!)


 今、私の目の前にはケンヤ様がいらっしゃいます。


 今回はバサン討伐依頼で、平原の丘からの帰りにギルドに寄られました。


 依頼を受ける際にもケンヤ様は私が受付をし、しかも名前まで聞いて下さり、あまりの嬉しさに椅子から滑り落ちてしまいました……未だにタンコブが残ってます。


 依頼達成の報告も私の所に来て下さり、まさかこれは運命なのでは! とか思っていた所、なんとトオル君とサラちゃんと、パーティを組むとケンヤ様はおっしゃったのです!


 まさに青天の霹靂とはこの事なのでしょう!


 パーティを組む理由を聞いて、理解はしましたが頭と感情が追いついてません。


 ケンヤ様は皆のケンヤ様なのに……


 こ、これは直ぐにでも緊急招集しなくては!!




「さて皆さん緊急事態です」


 その日の夜、ギルドの会議室に【ケンヤ様を見守る会】メンバーが集まる。


 皆何事かとワクワクしながら集まっていた。


 前回の第三回定例会議では、ケンヤ様が単独でオーク、更にはオーガまでも倒したと大変盛り上がった。


 またギルド長が暴走しかけメイがすかさず対応。


 その対応に皆が賞賛しメイを讃えた。その後女性職員はしばらくギルド長を無視をすると決定した。


 概ね、第3回定例会議は平和に終わったのである。



 しかし今回は違います、一大事件です!


「では私サチが報告させていただきます。」


 サチの隣で報告を受けたメイも難しい顔をしている。


 普段と違う空気に、ケンヤを見守る会メンバーは戸惑っていた。


 そしてサチは口を開く。


「本日ケンヤ様はトオル君とサラちゃんとパーティを組まれました!!」


 ガタッ!


 マリンが立ち上がり


「な、なんだ……と」


 周りも隣りの席の者と顔を見合せ、ザワザワと騒ぎだす。


 マリンはバーンとテーブルを叩き


「も、もしかりにケンヤがパーティを組むなら私のはずだ!!」


 周りの視線がマリンに集中してるのを察すると、我に返り着席する。


「マリンさん落ちついて下さい。確かに見習いの方達を、先輩の冒険者が面倒をみるのは、間違ってはいません。」


 皆ウンウン頷いている。


「ただ! ケンヤ様はケンヤ様は皆のケンヤ様なのです!!」


 そうだそうだと声が飛ぶ。


 そんな中、マリンだけは違う事を考えていた。


(あの双子がケンヤとパーティが組めたのなら私だって!)


 さらに


(確か双子の1人は軽戦士だったな、もう1人は魔術師だ。そしてケンヤはノーマルの戦士。重戦士の私が入れば、パーティのバランスが取れるのでは!)


 そんな事を考えていると


「マリンさん……抜け駆け考えていません?」


 ぎくっ!


 自分ではポーカーフェイスだと思っているが、考えてる事は直ぐに顔に出るマリン……


 サチはマリンを睨み


(マリンさん要注意ですね!)


 するとメイが手を上げ「提案があります」と発言を求めた。


 サチは目で促す。


「その2人、トオル君とサラちゃん、こちら側に引き込めないでしょうか!」


 その発言に皆が「おお!」と目を見開く。


「聞いた話しでは2人はケンヤ様の弟子になったとか! ならば通常のパーティメンバーより、常にケンヤ様の近くにいるはずです」


 皆はそれが問題なのでは? と疑問に思っていると、メイはニヤリと笑い


「こちら側に引き込んで、ケンヤ様の様子を逐一報告して貰うのです!」


 サチはメイの提案に「なんて素晴らしい」と呟く。


「2人を説得できれば、今までよりさらに詳しく、ケンヤ様の日常を知ることが出来る様になるでしょう!」


 素晴らしい!素晴らしいが


「あの2人を説得する事が可能かしら? トオル君もサラちゃんも、ケンヤ様を慕ってるというより尊敬していますから……」


 私達に協力するって事は、ケンヤ様を裏切るって考えそう……


 するとメイはさらに笑みを深め


「ふふっ、サチさん何を言っているのかしら? 2人は所詮12歳の子供です! 私とサチさんにかかれば……ねえ」


 それを聞いたサチはハッとし、メイを見て同じ様にニヤリと笑う。


「確かにそうですね。私達2人にかかれば……ねえ」


 それを見ていた他のメンバーは、頼もしそうにサチとメイを眺め、この2人に任せていれば大丈夫と確信する。


「では今回の件、その様に対応するって事で、皆さん宜しいですか?」


「「「意義なーし!」」」


 サチはメイに握手を求め


「流石、副ギルド長ですね! 私目からウロコでした。」


 メイもサチの手を握り返し


「いえいえ、この会のメンバーとして当然の事です」




 それを見た他のメンバーの「パチパチ」という拍手の音がギルド会議室に響いていた。




 ただマリンだけは


(ケンヤとパーティ……ケンヤとパーティ……どうすれば)


 1人悩み中……

女性職員の皆さん楽しそうです笑

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