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平凡な戦士職の成り上がり  作者: 司純


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大精霊の加護と初めての夜

本日2度目の投稿です。

今回からステータスでの金額表記やめました。

最初ケンヤそれなりにおカネ持ってるって、表現で始めたんですが、ケンヤが使ったお金全て計算して表記するの無理かなって……

ちゃんと計算して表記した方が良いよとか、ご意見あればよろしくお願いします ((○| ̄|_


初コメントいただきました!もう嬉しくて嬉しくて舞い上がってます!ブクマして下さった方もありがとうございます。

 北の森


 この日ケンヤは朝早くから、森に入っていた。


 前回はスライムとゴブリンしか見かけてない。

 

 シルに案内されてオークやオーガが居る場所に案内してもらう。


 ちなみにだか、北の森の最強種はオーガである。


 それ以上の魔獣は、森の北東にあるダンジョンに入らないと出会えない。


 いきなりダンジョンに向かう事も考えたが、流石に日帰りは難しい。


 まだこの街に来て数日で、泊まりで探索ってなると、オリブ達が心配してしまう。


 ケンヤ達は前回ゴブリンを狩った場所より、少し深い所でオークを探していた。


「そっちいたか?」


 ケンヤがシルに訪ねると


「コッチにはいないね〜、いつもはこの辺りに……あっ! ケンヤ居たよ! コッチコッチ」


 シルが手招きする方へ静かに近づき、木に隠れながら覗くと、2体のオークが恐らく獲物を探してるのか、手に持つ棍棒で足元の草木を払いながら、此方に近付いてきた。


「よし! 狩るぞ、シルはそのまま待機な!」


 そう言うと


「了解! オークぐらいじゃあたしの助けなんていらないよね〜ケラケラ」


 何か楽しいんだか……


 ではイッキマース!


 2体いるオークのまず向かって左側のヤツを目指し、一気に距離を詰め、ロングソードをそのオークの首に向けて振るう!


「ブヒッ!」 


 断末魔の声が上り、首がゴトンと落ちる。


 返す剣で驚いてるもう一体の首を狙い、そちらは断末魔の声を上げる間もなく、首と胴が離れていた。


「パチパチ! さっすがケンヤ、一瞬よ一瞬! 剣筋なんでまるで見えない! そんでブヒッだよブヒッ! ケラケラ」


 …………楽しそうで何よりなんだが


「ん? とうしたの? どっか痛めた?」


 シルが心配そうに見つめてくる。


「いやっ、それは全然大丈夫。たださあ、この前のゴブリンの時よりめっちゃ身体が軽いんだよ……何故だ?」


 もうこの辺の魔獣でレベルが上がる訳ないし、俺が???ってなってると


「な〜んだ! そう言うこと? それね〜クスクス」


 コイツなんか知ってんのか?


「ステータス見てみて!」


 ん? と思い言われた通りにステータスをオープンすると……




ケンヤ レベル90

種族:ヒューマン

職業:戦士


HP:935

MP:75

攻撃力:525

防御力:637

魔力防御:255

スピード:152(452)

ラック:105(405)


スキル

攻撃力upLv5 防御力upLv5 アイテムボックス

大精霊の加護


 うっ! 戦士の弱点のスピードとラックが300も上がってる! それにスキルに大精霊の加護って……


「ね〜ね〜びっくりした? びっくりした? 良かったら、びっりぽんって言っていいよ! さあさあ」


 びっく……ぜってえ言わね〜


「……これお前といるからなのか?」


 多分そうなんだろなとたずねると


「え〜と、一緒にいるだけでは加護はつかないよ? あたしが気に入った人だけ〜グッ!」


 なにがグッなんだか……


 ただ正直弱点解消はありがたい! けどますますチートになってきたな……


「なんにせよ助かるよ。以前言っていた戦士と森と風の精霊とは相性がいいってこういう事だったんだな」


 前にシルが言っていた事をおもいだす。


「うん、そうそう! 戦士にスピードがついたら鬼にカナブン!!」


 金棒だから……


 お前はカナブンなのか?


 まあ、ステータスが上がったのは嬉しいが、まず折角オークを狩ったし、血抜きと内蔵取り出さないと、臭くて食べられなくなる。後魔石も回収しないとだし!


 オークの肉は美味いらしい。


 確かゲームでも食べられるって設定だったな。


 とりあえず、前回シルに教えてもらった沢まで移動し、血抜きをする。頭はその場に放置してきた。


 シル曰く森の動物が食べて処分してくれるらしい。


 血抜きをし内蔵を捨てると魔石を回収する。


 流石に前回アレだけゴブリンの魔石集めしただけに、もう慣れたものである。


「人って成長するんだね〜ウンウン」


 らしくなくしみじみ言うシルの頭を軽く小突きながら作業を進める。


 作業を終え、2体のオークと魔石をアイテムボックスに仕舞う。


「一体はギルドに売って、もう一体は宿にお土産だ!」


 オリバさん喜んでくれるかな?


「さて、あまり多く狩っちゃうと、またギルド長がなんか言って来そうだし、後一匹ぐらい何か狩って帰るか」


 そして先程のオークを狩った場所に戻ると、赤黒い身体をした何者かが、オークの頭を咥えていた。


 一体のオークの頭を、噛み砕くように食べ終わると、もう一体の頭も見つけ其方にむかう。


(オーガだ)


 オークより一回り大きな赤黒い身体、角の生えた頭や顔は日本の鬼に似ている。


 ゴブリンの上位種と思われがちだか、どちらかと言えばトロールとかの方が近い種族だ。


 手には頑丈そうな棍棒を持ち力も強い、北の森でダンジョンを除けば、間違いなく最上位種であり、Dランク冒険者でも、それなりのレベルでないと太刀打ちできない。



 長々説明したが、レベル90の戦士である、ケンヤからしたらただのザコだ。


「ねえ〜ねえ〜ケンヤあ、やっちゃう? やっちゃう? YOUやっちゃいなよ!」


 ……何処でそんな言葉覚えてくるんだ?


 まあ殺っちゃうけどさ!


 ロングソードを抜き、オーガに向かいゆっくりと歩いていく。


(どうせなら祝福の効果確認したいしね)


 オーガは此方に気づき


「グガーっ!!」


 叫びながら棍棒を振りかぶり襲ってきた。


 後ろの方から


「具が〜っ!! だって! ケラケラ」


 緊張感ゼロである……


 オーガが振るう棍棒を軽く躱す。


 するとオーガは、振り下ろした棍棒を、そのまま振り上げてきた。


(おお! 流石オーガ、ゴブリンとは違うね〜)


 ゴブリンとオーガでは強さの桁が2周りほど違う、ただそれでもザコはザコだ。


(これじゃあ祝福の効果あまり分からないな……仕方ないもう終わらせよ)


 振り上げた棍棒も躱されたオーガは、目の前の強敵に1歩下がる。


 そして今まで片手で振り回していた棍棒を両手に持ち替え、まるで野球のバットを振るように、棍棒を叩きつけてきた!


 その衝撃をまともに受ければ、たとへCランク冒険者のマリンと言えどただでは済まない。しかし……


「パシッ」


 オーガ渾身の一撃をケンヤはなんと、左手1本で受け止めそのまま棍棒を掴んでいる。


 オーガは驚愕し、棍棒を引き剥がそうとするが、ケンヤの手から棍棒は離れない。


 ケンヤは右手で持つロングソードを、真上に振り上げそのまま振り下ろす。


 振り下ろしてしばらくした後、オーガは頭から股間までを両断され崩れ落ちた。


「ちょっとちょっとちょっと! なに今の!! 加護もクソも必要ない戦い方じゃない!!」


 クソなんて言っちゃあダメです


「いや〜最初試そうと思ったんだけどさ〜雑魚過ぎて……てへぺろ」


 …………


 ごめんなさい! てへぺろなんて言ってごめんなさい!


「チッ!」


 あ、あ、今チッて言った! チッって言ったよ!!


 俺が少しへこんでると……


「まあ確かにこの森でケンヤとマトモな戦いになる魔獣なんていないわね〜、ってか今ケンヤって下手したら世界最強レベルかも?」


 まさかな……


「いやいやそれは無いだろ、確かに俺レベルは高いけど、ただの戦士だからな! 高レベルの聖騎士や、賢者とかいたらもうアウトだよ?」


 レア職業って色々補正あるからね。


「ん〜まっいっか! どうせ検証するの無理だしね〜」


 ん? って思ったけど、そろそろ帰らなければ、今日はこのままギルドに拠る予定だしな!


 宿に帰るの遅くなってしまう。


「じゃあオーガの魔石回収して帰りますか!」


「アイアイサー!」



 後に現在の世界情勢を知り、自分の異常さを思い知るケンヤだった……




 街に着き真っ直ぐ冒険者ギルドへ向かう。


 途中、何故かお祈りをしてる人を見かける。


 こんな大通りでお祈りをするなんて、信心深い人だなあ〜なんて思いながら歩いてると、またお祈りしている人を発見。


 ピサロってそういう街だっけ?


 そうこうしてるうちにギルドに着いた。


 ギルドの扉を開けると皆が一斉にこちらを見る。


 まあ普通突然扉が開いたら、そっち見るよね〜って思ってたけど、なんか様子がおかしい。


 数人の冒険者はケンヤに目を合わせず、ガタガタと震えていた。


 ケンヤは「ん?」と思いながらも、そのまま買取カウンターに向かう。


 ケンヤは知らないが、ガタガタ震えている冒険者は、女性にモテるケンヤが気に入らず、陥れようとしていた所を、マリンに見つかりボッコボコにされた男達だった。


 カウンターに着いたケンヤはギルド長……ドヴェルグに話しかける。


「ちわ〜!」


 ドヴェルグはケンヤをギロッと睨み


「今日はゴブリンの魔石何十個持ってきたんじゃ!」


 そんな怖い顔しなくても……


「今日はゴブリンじゃないですよ! オークです、オーク!」


 ドヴェルグはため息をつき


「お前さん……もうオークに手を出したんか」


 呆れた感じで言われた。


 するとシルが


「そうざますの! 宅のケンヤは凄いんざます! グワーッでスパーンなんざますのよ! オーホッホッホ」


 だからその喋り何処で覚えてくる。


「2体だけですよ、2体! あ、後オークって美味しいって聞いたんで、血抜きして内蔵も取って持って来たんですが、何処に出せはいいですか?」


「……アイテムボックス持ちだったな……とりあえず魔石を出せ! オークは裏の解体場に持って行け!」


 なんか投げやりだなあ〜


 とりあえずカウンターに、オークの魔石を置き買い取ってもらう。


「1個1800G、2個で3600Gじゃ! ホレ」


 おお! 流石にゴブリンより高い!


「ケンヤあれは?」


 そうだそうだ!


「忘れてました! この魔石もあるんですよ! コレもお願いします」


 と言って魔石を渡すと


「……お、お前さん……こ、コレ……オーガか?」


「はい!そうですけど?」


 ……


「ちょっと来い!!」


 またギルド長室に連れて行かれました……


 部屋にギルド長と対面で座っていると「トントン」とノックの音がし、メイさんが入ってきた。


「なんじゃ副ギルド長! 別に呼んでおらんぞ!」


 あれ? ギルド長が呼んだんじゃないんだ。


「お2人がギルド長室に入って行ったのが見えたものですから」


「だから別に呼んでおらんぞ!」


 メイさんはギルド長を無視し、何故か俺の隣りに座る。


(あ……いい匂いがします)


「……まあいい! ケンヤよ、知ってるか? オーガを単独で倒すなんて、ウチで唯一のCランクマリンでも無理じゃぞ?」


 ま、まじっすか!


 びっくりぽんです。


「普通はDランク数人のパーティが、何組かで倒すものなのじゃ、まあマリンなら1パーティで倒せるが」


(一匹なら問題ないと思ったけど……またやらかした?)


「一体どうやって単独で倒したんじゃ?」


 え〜と……、なんて言い訳しよう……


「そんなの宅のケンヤならシュッシッュって避けた後、バシッってなってシュパーンざま……ムギュ」


 黙らせます。


「ふ〜、なんとなくじゃが、その精霊の話しではそれ程苦労せずに、オーガは倒せるって事じゃな?」


「…………はい」


 そこで今まで黙って聞いていたメイさんが口を開く。


「ギルド長、オーガを単独で倒せるのが、そんなに問題なのでしょうか? 冒険者ギルドの長ならば、優秀な冒険者は歓迎するべきであり、ギルド長の様にケンヤ様を責める様な真似は如何なものかと? それにまだ新人であるケンヤ様が、ことある事にギルド長室に呼び出されるのも、問題だと思います。他の冒険者がどう思うか! ギルド長は如何にお考えが是非教えていただきたく。後ギルド長は……」


「分かった! 分かった! そう早口で捲し立てるでない!」


 す、凄い勢いだった……


「いや! 悪かった……、別に悪いとは言っておらん! 今回のオーガ討伐では信頼度はまだ足らんが、将来性を買ってCラン……」


「ギルド長!!!」


 びくっ!!


 びっくりした! メイさんイキナリ大声で……


 シルも俺の後ろに隠れてカタカタ震えている。


 するとメイさんはニッコリ微笑んで


「ギルド長、先ずオーガの魔石換金なさっては?」


 ギルド長はハッとした後、オーガの魔石分100,000Gを渡してくれた。


(うおーっ!! オーガ一体で100,000G)


 喜んでる俺にメイさんは微笑みかけ


「ではケンヤ様はもう用は済みましたね。私はもう少しギルド長とお話しがありますから、お帰りになってくださいませ」


 えっ! いいのかな?


「じ、じゃあギルド長、メイさんお疲れ様でした」


 何かまだギルド長は言いたそうだったが、メイさんがキッと睨むとシュンとなって何も言わなくなった。


 ギルド長室を出て扉を閉めると


「ギルド長! 今回の件どうい……」


 ギルド長がメイさんに、叱られてる声を微かに聞きならかギルドを出る。


 メイさん多分ギルド長が、俺をCランクに上げようとしてたのを、阻止してくれたんだろな〜

 

 メイさん良い人だ!


(そんでいい匂いだった)


 オークをギルドの解体場に置いて来るの忘れたけど、また今度でいっか! なんなら2体共オリブの宿に卸してもいいしね!


「あれ? ケンヤなんか鼻の下のびてるよ?」


 おっとイカンイカン!


「じゃあシル、宿に帰ろうか」


「うん! 帰ろう!!」



 オリブの宿に入ると夕飯時の為か、かなり混み合っていた。


「ただいまあ!」


 忙しそうに配膳してる、オリブとジータに声をかける。


「あ! おかえりなさい、食事にしますか?」


 オリブが返事をしてくれる。


「その前にちょっとオリバさんにお話が……今忙しいかな?」


 するとジータが


「厨房にいっといで、多分大丈夫だよ。もう料理自体は作り終えてるはすだから」


 ならと厨房に入る。


 厨房ではひと段落したオリバさんがタバコをふかしていた。


「オリバさん、オークの肉って捌けます?」


 聞くと


「ん? そりゃあ捌けるが……どうした?」


 アイテムボックスから一体のオークを取り出した。


 オリバさんはポカーンとしてる。


「……お前コレどうした?」


 するとシルが俺の肩からピョンって飛び出し


「えっとね! ケンヤがスパーンんでブシューなの!!」


 ……いつも思うけどそれ伝わらないと思う。


「ほう……ケンヤが仕留めたのか! 凄いな!」


 伝わったよ!!


「ただでけーな、とりあえず切り分けね〜と」


 確かにな〜


「なら俺も手伝いますよ! とりあえず切るだけなら、俺でも出来そうだから」


 持ち込んだのは俺だしね。


「よし! やるか!」


 そして2人がかりでオークを切り分け、大量の肉の固まりが……これどうしよう流石に迷惑かな? って思ってたら


「ケンヤこれいくらだ?」


 え?


「い、いや……お金取る気ないですよ? 今日は魔石で充分儲けましたから」


 ……


 オリバさん何やら考え込んでます。


「なら向こう20日間宿代タダってのはどうだ?」


 え? ってことは10日で70,000Gだから140,000G分!!!


「いやいやオリバさん! それ高すぎですよ」


 俺がびっくりして言うと


「これだけの肉の量……安いぐらいだ」


 まあオリバさんが良いなら……


「なあこの肉の一部アイツらに振る舞わないか?」


 食事を終え各々酒を呑んでいる冒険者達を指さす。


「なるほど! いいですよ、ぱーといきましょうか!」


 そう言うとオリバさんは肉の塊を両手に持ち、皆の前でオークの肉を持ち上げた。


「お前ら聞け! 今日このケンヤが仕留めたオークの肉だ! 今からタダで食わせてやるからケンヤに感謝しろ!!」


 オリバさんが言うと、最初ポカーンとしていた冒険者達が一斉に


「「「うおーっ!!!」」」


 声を上げ盛り上がる!


「ジータ肉焼くの手伝え! オリブは配膳だ!」


 ジータは「仕方ないね〜」と言いながら厨房へ入っていき、オリブもクスクス笑いながら厨房に入る


 俺はどうしようかとオロオロしていたら、突然グイッと後ろから肩を組まれ


「お前だろ? 新人の癖にイキナリDランクになったり、妖精か? を連れてたりする今話題のヤツは」


 えっと誰?


「ルークスだ! 一応コレでもここいらじゃあ有名なんだぜ」


 すると直ぐにヤジが入る。


「有名って女ったらしでたろ?」


 まわりも「ちげーね〜」と、はやしたてる。


「うるせ〜な、おっ! それが噂の妖精か?」


 ルークスがシルを見つけると


「妖精? 何言ってんのよ! あたしはね……」


 って喋りだしたら急に皆立ち上がり、シルをじーっと見てる


 まわりの視線を感じキョロキョロした後、シルは厨房に逃げていった……


「あーあ、ガラの悪い顔を近づけるから……」


 ルークスが言うと


「お前が1番近くで凝視してたじゃね〜か!」


 そんなやり取りをしてると「クスクス」笑いながらオリブとジータが、皆にオークのステーキとエールを配ってる。


 シルはオリバの肩に避難中だ。


 すると肩にシルを乗せたオリバが出てきて言う。


「今日の肉はそこのケンヤの奢りだ! 酒も飲み放題にしてやる!! 皆食え〜!!」


 オリバが音頭を取ると


「うおーっ!!!」


 と皆盛り上がる。


 おれがエールのジョッキをオリブから受け取るとルークスが


「乾杯だ」


 と言ってジョッキを当ててきた。


 それを見たまわりの皆も一斉に俺に


「カンパーイ」




 ぐちゃぐちゃだ……


 肉をほうばりながらエールを流し込む。


 ルークスが俺の頭をくしゃくしゃにしながら


「あ〜!メイさん……メイさん……」


 と言ってたと思えばイキナリ「告白してくる」って言ってオリバさんに捕まえられる。


 シルはまわりに酒を勧められ、ペロッて舐めた瞬間ひっくり返り、今はオリブの頭の上でおやすみ中だ……


 ジータさんもジータさんで冒険者達と呑み比べしている……大丈夫か?


 

 そんなこんなで夜更けまで騒ぎ俺は途中意識が飛んだ……




 初めて他の冒険者とマトモに会話した夜だった。




 次の日二日酔いで地獄だったの言うまでもない。




















可哀想なギルド長でした笑

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