中身
「スマホ・・・?」
思わず声が出た。
リュックサックの中には俺が元々使っていたスマートフォンが入っていたのだ。
いや、俺のは画面にひびが入っていたはずだがこれには入っていないため、新しく用意されたものだろう。
誰が何のために・・・
その疑問が頭をよぎったが今はそんなことを考えてる余裕はない。
助けが呼べる!
すぐさまスマートフォンを起動し、電話画面を開く。
自宅の電話番号や自分の携帯番号など覚えているはずもないので、とりあえず110番してみる。
繋がらない・・・
いや、まだ諦めるのは早い。
119、118、117など知っている限りの番号にかけてみる。
「・・・・・・なんでだよ。」
一切繋がらない。
それならばとメールを送ってみる。
・・・だめだ。
外部と連絡を取る手段は一切遮断されているのかもしれない。
ならばなぜこんなところにスマホが用意されているのだろうか。
俺は諦め半分でインターネットに繋いでみる。
繋がった!!!
俺は大喜びで検索をしだす。
だが海上保安庁や警察などそういった類のページには全て規制がかかっていた。
SNSで助けを呼ぼうとするが規制がかかっていて繋がらない。
「まじかよ・・・」
外部との連絡が一切できないことを知り、俺は何も考えられなくなりその場に倒れるように横になった。