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1日目
ここはどこだ・・・
俺は目を開けると砂浜に横になっていた。
よく物語であるような波打ち際ではなく、潮が満ちても波が来ないようなところにだ。
俺は夢を見ているのかと疑ったが、照りつける日差し、波の音、熱された砂浜、どれをとっても現実以外考えられなかった。
悪い夢だと思い込み二度寝しようとしたが、脳が混乱していて逆に寝れない。
俺は立ち上がり辺りを見渡す。
近くには見知らぬリュックサック。正面には水平線がきれいに見えるほど何もない海。後ろには木が生い茂り、浜辺は結構長く続いている。
俺は頭を整理するため、もう一度ここに来るまでを思い出す。
俺は昨日もいつものように朝にベッドで寝ていたはずだ。
ここ数年海に出かけた記憶もない。
ましてやこの海の風景など一切記憶にない。
考えても考えても答えが出ないのでリュックサックについて考えることにした。
これは俺のものではない。
誰かほかの人の物だろうか。
そう思いもう一度辺りを見渡すが誰もいないし、足跡などの誰かがいた形跡もない。
俺はとりあえずそのリュックを開けてみることにした。