登場人物【FG 10】
〈第十の世界〉
・アルフリード=フォン=グレイド
グレイド公爵家の次男。生まれてこの方屋敷からほとんど出たことの無い箱入りお坊ちゃま。厳格な父に怯えながら育ったためヘタレ。しかし自由な外の世界に憧れ船乗りになることを決意、父不在の隙に家出するなど大胆な行動を取ることも。屋敷の本を読み漁って得た知識とジークフリートから教わった海の知識を認められアルヴァランに加わる。本を一度読んだだけで丸暗記できる記憶力の持ち主。一人称は「僕」で二人称は「貴方」。ですます口調。誰に対してもさん付け。愛称はアルフ。
茶髪茶色の目。17歳。
「屋敷には帰りません。僕はもう父の言いなりにはなりたくありません。・・・船乗りになって、本でしか知らない外の世界をこの目で見るんです」
・ジークフリート
元海賊でアルフの家庭教師。海賊時代は〈海賊の英雄〉と言われた通り無敵の強さを誇っていた。アルヴァランとは因縁があり何度も交戦していた一方で、エルヴィラを気に入って目を掛けていた。5年前アルフの兄ゴットフリードにスカウトされグレイド公爵家で働くことになる。アルフにはジーク先生と呼ばれ慕われている。フェルディナントの横暴に反感を抱いており、アルフの家出も手引きをした。アルフのことは可愛がっているがゴットフリードは苦手。一人称は「俺」で二人称は「お前」。
38歳。
「俺は陸に上がったが海賊を辞めた気はねぇよ。アルフが一人前になったら、また海に出てお前と勝負してぇな」
・アルヴァランの乗組員たち
副船長のドレイクを始めとした愉快で世話の焼ける子分たち。エルヴィラがアルヴァランに加わる以前からいるような古株から加入一年に満たない新人まで年齢層も様々。エルヴィラを姉御と呼び長として敬う点では共通しているが、若い層を中心として行き過ぎた敬愛を抱く者も。古参で年長の者は娘みたいな扱い。だいたい体育会系。妻子持ちもいるが危険なので航海中は拠点に残している。
・ゴットフリード=フォン=グレイド
アルフの兄。アルフとは別の方向で父親に似ず人当たりの良い人物。ブラコン。次期当主として父からの期待に素直に応える一方で、横暴なやり方を毛嫌いし密かに反抗する強かさを持つ。ジークをアルフの家庭教師として雇ったのも弟への愛情と父への反抗の一環。腹黒さと目的遂行のために正当な手段で攻める姿勢からジークに苦手意識を持たれている。一人称は「私」で二人称は「貴方」。誰に対しても敬語。
茶髪茶色の目。21歳。
「『跡継ぎとしての』期待にはもちろん応えますが、父の様に在りたいとは微塵も思いません。だから私は『堂々と他者に誇れる方法』でグレイド公爵家の繁栄を築きます」




