表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

奪われたFK

俺は部屋のベットで寝ている、女性を眺めていた。


女性は、公園で倒れてピクリとも動かなくなったので、見なかった事にして逃げようかと思ったのだが。

俺の名前も呼んでいたし、しかも素っ裸だし、ほおっておくことができずに結局、俺が着ていたYシャツを着させて公園から自宅まで、おぶって家まで帰っきた。


幸い家族も仕事で帰って来ないし、妹は留学中、家にいるのは俺一人だ。

第三者から見たらおいしい展開だと思うが、とてつもなく嫌な予感がしたので、ぐっとこらえている。そもそも彼女すら出来た事がない俺ができるわけがない。



「さて、どうしたものか」



ベッドを占領している彼女は、倒れてから一向に目覚める気配がない。

ていうか、死んでる・・・?恐る恐る近づいて見てみたが、息はしている。


あっ!そおいえば咲はどおしたんだろ、あの光に脅えてたしい勝手に帰ったのかな?

明日にでも聞いてみるか。・・・咲の事さっぱり忘れてた俺ってどうなのよ。


とりあえず起きる気配もないし、少し寝てから考えるか。

昨日の徹夜でもう体力の限界だ俺は眠い。


部屋で二人っきり・・・

寝れるかな・・・そんな事を考えながら床で寝ることにした。




<立花家>


「さて、そろそろ和也の所にでも行こうかしら」


たぶん和也の事だから彼女を家に連れて行って、嫌らしい事もしていると思うし、その時は人生立ち直れないぐらい痛め付けてあげるんだけど。


「早苗、出掛ける準備をして」



「かしこまりました」


返事をしたのは咲の専属メイド金森早苗。


彼女は咲が小さい時に親父さんが、咲のメイドとして連れて来た。

何をしていたのか処生まれなのか、一切謎のままである。歳も教えてくれない。

だが咲はそんなこと構いなしに早苗に絶対的な信頼を置いている。


「そおいえば和也の家に行くのも何年ぶりかしらね、小さい時は結構遊びに行ってたのに」


「そおですね、昔のお嬢様は和也様の家に行くって、泣きながら駄々をこねていた時もございましたね」



「なっ早苗!!いきなり何を言い出すの!!」


たしかに私はいつも和也の家に行くんだって言って、お父様を困らせていたような・・・やだ、ちょっと緊張してきたわ。


「早苗、シャワーの準備をして」



「はい、至急準備いたします。殿方の家に行くのですものね、綺麗な体で行かなくては。うふふ」


早苗は笑みを膨らみながら風呂を沸かしに浴室の方に向かった。


「な、早苗、ななな、なっ何を言ってるの!!!あなたも行くのよ」


咲は顔が熱くなっているのを気付き心を落ち着かせ。


「もう、早苗たら」


最近、早苗にからかわれる事態を、メイドとしてどうなのよと考えてみたが、まあ楽しいから良いけど。


「・・・未来からの訪問者」


本当に予言が当たってしまった、これは・・・人類の滅亡が現実味になってきたわね。

この先どのようにしたらいいのかを考えながら、早苗に呼ばれたので浴室の方に進んだ。





<柊家>



「う~ん、いつの間にか寝てたのか?」

すごく体がだるい。


「あれ?」


おかしいな見渡す限り真っ暗だぞ?また夢を見ているのか?


(・・・・ンデ)

んっ!!



(ナン・・・ナン・デ)



何か聞こえるぞ?

辺りを見回しても、暗くて何も見えなし、人の気配がしない、声だけが聞こえる。



(・・・・ナンデ?)


はっ?



(ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?)



・・・うるさい。何回も連呼しやがって。


(ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?)



・・・いったいなんだよ。

その声を聞くと、とてもイラつく。

しかもこの声は昔聞いたことがある、でも思い出せない。


(・・・・・・ナンデ?、コワサナイ?)





え?


壊すって、何を?




(コワセバ、スベテガオワル)




だから何をだよ!!




(・・・・・・・・)

沈黙かよ。








「うっ!」

いきなり前から光が射した!






俺は夢の世界から解放され、部屋の蛍光灯の明かりが眩しい。

・・・体がだるい、しかも大量の冷汗を掻いている。



「今の夢・・・一体なんだったんだよ」



今回の夢は鮮明に記憶がある。クソ、寝起きは最悪だな。何が『ナンデ』だよふざけやがって。

床から立ち上がり、ベッドで寝ている彼女の顔を覗いて見た。

まだ寝ているか。



「やたらと、うなされていたが大丈夫か?」



「ああ、ムカつく夢を見てな」


「そうか」


大量に汗をかいたので、シャワーを浴びたくなり、部屋のドアノブに触れようとしたんだけど。

・・・あれ?今誰と喋ってた?


「何処に行こうとしてるのだ?」


んっまさか!

俺はベットで寝ている彼女の方へと、恐る恐る振り向く。



「どうした?」

彼女は何驚いているのかと、不思議そうな顔して俺を見ている。




「どわぁぁ!!!起きてる!?!?!?」


Yシャツからヒョッコリ盛り上がっている谷が二つ目覚めた・・・って違う~、彼女が起き上がり目の前に立っていた。


「失礼だな、起きてはいけない問題でもあるのか?」


「いや、問題はないんだけど、思春期の男子高校生には刺激がつよすぎる!!!」


俺は手で目隠しをして、指の隙間から彼女見続けていた、・・・なんてナイスバディーなんだぁ!!彼女は俺の可笑しな行動を見て、無表情な顔で。


「そうか?別に構わんだろう、アダムとイヴも最初は裸だったのだから」


訳が分からん、そこで何故その二人がでてくる?


「所で私はどのくらい止まっていた?」


「ん?たぶん5時間ぐらいかな?」

んっ?止まっていた?

疑問に思ったが、すぐに話し掛けられた。


「そうか。時間がないすぐに始めるぞ」


「え?何を、ちょっ、こっちくるな」


ちょっ谷が近づいて来る。


「契約を始める」


彼女はいきなり抱き着いて、日本語でもない何処かの言葉を喋りだしてきた。


「ちょっ胸が当たってる」

やっ軟らかい!!


「静かにしていろ、早く契約をしなければ、殺してしまう。」



「えっ?はっはいぃ!?」

殺すって、何でそんな物騒な言葉がでるんだよ。



「我はE‐002、柊和也の盾となりて、この身を授ける」


えっ!!授ける?あれ、体の回りから光が出てきたぞ、何?何?いきなりファンタジー?



「ちょっちょっと?どうなってんだ?」



「さあ契約の口づけを」


「口づけ・・・キス~!!」

ちょっ~何をいいだすだ~!?俺のファーストキスが契約って意味わからない名目で奪われるのか???


「ちょっと待て!!ストップストップ!!!!!」

俺は全力で抵抗したがもう遅かった・・・


「和也、時間がない契約だ」

「ちょっ!ムグ」


抵抗も空しく、無理矢理キスをされてしまい、あまりにも唐突な出来事で、頭の中が真っ白になっている。・・・彼女のキスはとても軟らかく冷たかった。

あ~ファーストキスが~。


「うっアツ!何をした」


体が、全身の血液が沸騰しているみたいだ、苦しい。


「ぐっ熱い、どうなってるんだ」

俺は立っていることもできず、壁にもたれかかった。


「大丈夫だ安心しろ、すぐに収まる。これで契約は無事に完了した。」


冗談だろ、何が大丈夫だよ。収まる処か体中の骨がギシギシ鳴ってるぞ。




痛みが10分ぐらい続き、ようやく痛みが収まって来たが!体のだるさが治らない。


「グッ!」

なんだ、一瞬、胸に痛みが、俺は痛みを耐えながら自分の胸を覗いて見る。


「なんじゃこりゃぁぁ!!!!」


胸の真ん中に模様が浮き出ていた!


「それは、契約の印しだ、私は和也の盾となった」


「はぁ?!」

まったく意味がわからん。


「ちゃんと説明してくれ」


彼女はため息をつきながら。


「私はこれからやってくる未来を変えるため、柊和也を守りに未来から来た」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ