物語バトンをどすこいシスターズが答えたら。後編
◆第七章『悪魔城・最上階』
1.いつのまにか最上階です。
登り棒のせいで、だいぶ体力を消耗しました。
そこで、少し休もうと思います。どれくらい休みますか?
「なんとか敵の追撃からは逃れられたみたいね。しかももう最上階に着いちゃった」
「だけど体力を消耗しちゃったんだって。どれくらい休む?」
「悠長に休憩していいシチュエーションとは思えないなぁ。休めても4~5分ってところじゃない?」
「回復アイテムもない、休む場所もない。治癒呪文が使える仲間もいない。ひどいゲームだよね、これ」
「本当にこんなゲームがあったら売れなさそう」
「“クソゲー”って、昔たくさんあったんだよね。そんな感じがして懐かしいから、別に嫌いじゃないけどね」
「あいかわらずポジティブね、あんたって」
「え? モルディブ?」
「ポジティブ! てかいまの聞き間違いは絶対わざとだ」
「ばれたか。じゃ、休憩時間は5分でいいの?」
「そうだね。安全なら、1時間半くらい寝れれば一番いいんだろうけど」
2.休んでいると、いつのまにか眠ってしまいました。
そこへ敵が現れ、眠ったまま地下牢へ……。
起きた時のあなたの第一声は?
「なんだ。結局寝ちゃうんだ」
「魔法は精神力を消費するし、登り棒で体力も使い切ってたからね。だけど、敵に捕まっちゃうなんてドジだな」
「私が悪いわけじゃないよ。そういうバトンの質問なんだから。でもさ、敵はどうして私を殺さずに地下牢に連れていくだけにしたんだろう」
「いつでも殺せるという余裕。じゃなきゃ、よりきりちゃんの美貌に惑わされたか。さすがは愛されメイクの達人」
「メイクそんなに上手くないし。悪魔退治のさなかに化粧はしないでしょ」
「目覚めの第一声は?」
「う~ん。『ここはどこ?』」
「『わたしはだれ?』」
「記憶喪失か私は!」
「湿った空気と、石の壁と、鉄格子から、魔法使いヨリキリは、そこが悪魔城の地下牢であることを察した」
「ナレーションありがと」
3.なんと、あなたの持っていた最後の道具で牢のカギがあきました。
牢から出られた感想は?
「またえらく簡単に出られたもんね」
「最後の道具ってなんのことだっけ」
「水筒、のことよね」
「水で鍵が開くんだ。ここの牢屋の鍵って紙でできてるってことなのかな」
「そうだとしたら、敵も相当ヌケてるね」
4.牢から出ると、最上階への直通エレベーターがあるではないか!
このエレベーターの操作方法は?
「悪魔って、危機管理能力なさすぎだよ」
「まぁまぁ、そこは愛すべきクソゲーの世界だからということで大目に見てよ」
「はりきりがいいんなら、私はいいけど」
「直通エレベーターの操作方法は、だってよよりきりちゃん」
「エレベーターってボタンで動かす以外に、なんか別の方法あるの?」
「たぶんない。でも、一応考えてみて」
「そうよね。ファンタジーの世界だからね。……合い言葉を唱える」
「おう、いい感じ。なんて合い言葉?」
「開け~ゴマとか云ったらあんた絶対『ベタね』とか云うでしょ」
「いうよ」
「う~ん、合い言葉って云ったものの、何も思いつかないなぁ」
「じゃあ別の方法を考えようよ。ボタン以外でね」
「…………う~ん…………レバー式になってて、それを操作して好きな階に行く、とかはダメ?」
「うわあさすがよりきりちゃん!! その回答はベストだよ!! これまでのバトンの質問の中で一番良かった! すごい! 感動した!」
「こんなのがはりきりの感動のツボなんだ。私はそのことにびっくりしたよ」
5.なんとか最上階まで戻ってこれました。
さぁ、悪魔はどこにいるのでしょうか。どうやって探しますか?
「せっかく魔法使いなんだし、魔法を使って調べるのがいいのかな」
「センス・イビルの呪文ね」
6.しかし、なかなか見つかりません。どうやら今は留守のようです。
帰ってくるまで待つ事にしました。何して待ってますか?
「悪魔、いないんだって。どうするよりきりちゃん?」
「最上階はどんな部屋なんだろう」
「悪魔の個室なんだろうね、きっと」
「悪魔の弱点とかを調べるヒントになるようなものを探して待つ。そういうのが見つからなくても、なんかすごい武器とか見つかるかもしれないし」
「悪魔が持ってる武器を下手に扱うのは危険だよ。だけど、弱点を探すのは名案かも」
「悪魔の弱点って、なにかな?」
「そうだね、聖水かな? 神が清めし水。水筒の中に入れてくれば良かったね、せっかく水筒は生き残ってたのに」
「そういうことは悪魔の城に着く前に行ってよ」
「それじゃ、調べものだけでいいんだね、よりきりちゃん」
「いいよ。別に他にすること思いつかないし」
「ヒマつぶしの定番といったら“しりとり”なのに。どうしてそれが出てこないかなぁ! 怒るよよりきりちゃん!」
「……まさかこんなことで怒られるとは思ってなかった」
7.一時間後、ようやく悪魔が城に帰って来たみたいです。
部屋に入っていきました。ここで意気込みを聞かせて下さい。
「悪魔にしては、なんか、主婦が外出から帰宅したみたいなノリね」
「エコバックに買い物したものをぶら下げて帰ってくる悪魔って、シュールだけど、なんか嫌だな。あたしのイメージと違う」
「はりきりのイメージでは、現れたのはどんな悪魔?」
「『あくま』『マジで?』『でかい!』『行くぞ!』」
「……なにそれ?」
「3文字しりとり」
「もう時間つぶしは終わったの! いまは目の前に悪魔が来てるんだから。で、どんなやつなの?」
「美青年」
「……へ?」
「だから、見た目はすごく格好いい、美青年よ。だいたい、ラスボスが最初から本来の姿を現してるのなんてあたし見たことないもん」
「そんなもんなのか」
「そういうものなの! 金髪で白い肌の美青年。それじゃ、魔法使いよりきりちゃん。今の意気込みを聞かせてください!」
「――オレ、参上!」
「うわ、――やられた!」
「うわっ、ずっこけないでよ、危ないよ! あんたリアクション大きすぎ! ……ねぇ、ごはんも食べ終えたし、食後のコーヒーも飲んだんだから、そろそろ出ようか。続きは――」
「続きはすぐによりきりちゃんちゃんの部屋でします」
「これからうち来るの?」
「レンタル屋さんで劇場版ゲゲゲの鬼太郎を借りてから」
「鬼太郎はいいよまた今度で。それじゃ、コンビニによって、それからうちで続きをしましょうか」
「やったぁ!」
* * *
「……いっぱい買ったわね、あんた」
「カントリーマアムもシュークリームも買ったよ」
「ありがと。それ以外はみんな辛い食べ物ばっか。お腹こわさないの?」
「生まれつき胃腸が丈夫で」
「刺激物の食べ過ぎは良くないからね。気をつけな」
「は~い。ささ、汚いトコだけど上がって」
「それはわたしが云うセリフであって、客のあんたが云うセリフじゃない」
「たしかに。それに、お部屋めちゃくちゃ片付いてるね。いつ来ても片付いてる。すごいなぁよりきりちゃん。血液型何型?」
「こう見えてB型だよ」
「そうか、意外」
「なに型だと思ってた?」
「う~ん、……そう云われると、特に思い当たらないけど」
「また思いつきで喋ってたのね。はりきりはなに型なの?」
「あたしもB型だよ」
「一緒なんだ。でも……あんたのB型は、なんか納得」
「さ、自己紹介はそれくらいにして、バトンの続きをさっそくやろうか」
◆最終章『決戦』
1.悪魔が攻撃をしてきました!こちらも攻撃開始です!
持って来た道具は一つしかありません。どうやって戦いますか?
「おお! もう最終決戦なの? しかもいきなり攻撃してきた」
「これはさ、はりきりの云う“美青年”の姿でそのまま攻撃してきたってこと? それとも本性を現してるのかな」
「まだ人間の姿かな。だけど、目の色とか、口から覗く牙とか、登場したときより邪悪さが増してる感じ」
「なるほど、了解。さてさて、こっちも攻撃開始なんだって。水筒しか持ってないのにどうやれって云うんだ?」
「水筒はこの際置いとこうよ。まずは、必殺“女神のかかと落とし”!」
「あ、忘れてた。修業で会得したんだから使わなくちゃね」
2.互角です。悪魔は本気を出して来ました。
持っていた道具が壊れました!その時のあなたの心境は?
「互角だって。たった一人で悪魔と五分五分に渡り合うのはすごいなぁ」
「自画自賛?」
「いや別にそんな意味は込めてない」
「でも本気出して来たんだって。いよいよ悪魔が本来の姿を現すよ」
「どんな姿?」
「美青年の、端正な顔つきが、内側から膨らんでいくの。そして、マスクが割れるみたいに、顔が割れる」
「うわ、グロイ」
「そんで、中から別の顔が現れる。目は赤く光り、肌は濡れたウロコに覆われた暗緑色。ぬるぬるした粘液に包まれてるの。長く鋭い爪のついた腕が四本。脚も四本。牙も長く伸びてきて、唾液がしたたり落ちている……」
「うひゃあ。それは、まさに悪魔だ」
「驚いてる場合じゃないよ、よりきりちゃん。反撃しなきゃ! あ、でも、水筒は壊れちゃったんだって。そのときの心境は?」
「水筒は、この場面ではもう必要ないからさほどショックじゃないな」
「お気に入りの水筒だったのに?」
「そういう設定だっけ?」
「よりきりちゃんの実を案じた幼なじみの男の子が、旅立つ日の前の晩、手渡してくれたの。『この水筒を、オレだと思って連れていってやってくれ……』って云って」
「こんなときに、水筒に無駄に感情移入させないの!」
3.このままでは勝てないと判断したあなたは、
友達を召喚する事にしました。誰を召喚しますか?
「友達を召喚?」
「クライマックスのこの場面で、新キャラ登場か。さすがクソゲー」
「クソゲーって、下品な云い方だよね」
「それは『クソゲー戦記 ドラゴン・サーガ』の作者渡辺電機(株)先生に失礼だよ」
「そんなマンガあるの?」
「あるよ! あたしの心のバイブルだよ」
「そうなの?」
「……昔、一回パラパラっと読んだことがあるだけ」
「そんなことだろうと思った」
「それで、誰を召喚する?」
「あんた。はりきり」
「え? あたし?」
「そうよ。ここまで来たんだから協力しなさい」
「は~い。じゃ、あたしもこのバトルに参戦ね。あたしの職業は?」
「私が魔法使いなんだから、はりきりは戦士でいいんじゃない?」
「ええ~っ! あたしのイメージに合わないよぉ! 却下却下ぁー!」
「また変なところにこだわる。じゃあどんなキャラならいいの?」
「あたしはね、ネクロマンサーがいい」
「ネクロマンサー?」
「うん。簡単に云うと“死霊使い”。スケルトンやゾンビを操ったり、敵を腐らせて殺したりする、邪悪なる闇の魔法使いよ」
「それってどっちかっていうと、完全に悪魔側の人間じゃない」
「毒をもって毒を制す! 毒を食らわば皿までよ!」
「大丈夫なのかな。そういう魔法は、悪魔には効かないんじゃ……」
4.お友達と協力してもまだ勝てそうにありません。もう一人召喚して下さい。
「ほら! あんたの攻撃は効かなかったじゃない!」
「おっかしいなぁ? でももう決めたことだから、くよくよ過去を振り返らずに、前向きに戦いましょう! おう!」
「威勢がいいなぁ。……もう一人召喚しろだって。誰にする?」
「すみなちゃん」
「ああ、純名ちゃんね」
「あ、だけどすみなちゃんが怪我とかしたら可哀想だから、やっぱり別の人にする」
「あんたがそんな心配するの似合わないよ」
「失敬ね。これでも後輩思いのいい先輩だとみんな勘違いしてくれてるんだから」
「じゃ、純名ちゃんはやめて、誰にする?」
「じゃあここは、このバトンを持ってきた団長さん」
「団長を召喚するんだ。悪魔とか一発で倒しちゃいそう」
「もしくは悪魔と仲良しになって一緒に世界征服しちゃうとか」
「そんな感じだね」
「よし、内輪ネタはそれくらいにして、次の質問に行こう」
5.三人で協力して戦ってます。そんな中、携帯電話が鳴り始めました。
お友達の一人に電話がかかって来たみたいです。
「あたしかな? 団長さんかな?」
「あんたでいいよ。っていうか、この世界に携帯電話がつながるの?」
「『魔法にかけられて』のラストシーンでも、あっちの世界に電話つながってたんだから、それはセーフじゃないかな」
「ディズニー映画がそうなら、それに倣いましょうか。誰がかけてきたんだろ?」
「お母さんかな。あたし、明日誕生日だから」
「え? そうなの?」
「そうだよ」
「そっか。……はりきり、明日はどうすんの?」
「予定はないよ」
「一緒に買い物でも行く?」
「行く!」
6.悪魔も電話の内容が気になってきたようです。
しょうがないから電話の内容を教えてあげました。 悪魔は何と答えましたか?
「どうして敵にわざわざ電話の内容を教えるんだ? このバトン、だんだんリアリティがなくなってくるね」
「それが悪魔の作戦なのかもしれないよ」
「電話の内容って、はりきりのお母さんから、『美梨、あんた明日誕生日よね』って話なんでしょ? 悪魔はそれ聞いてなんて答えるだろう」
「それはよりきりちゃんが答えてよ」
「う~ん。……電話でお母さんが、美梨の欲しいものを聞く。美梨は欲しいものをねだる――」
「あ、うちのお母さん、今年のプレゼントはもう準備して、明日届くように送ったんだって」
「あ、そうなの? そしたらプレゼントの内容についてじゃなくて、お母さんから電話があったこと自体に対して悪魔は、『……実家のオレのおふくろ、元気にしてっかな』とつぶやいた」
「ほうほう。つまり、悪魔は若干ホームシックになったわけね」
「そういうことにしときましょ」
7.悪魔は、うっかり今の発言で弱点を喋ってしまいました。その弱点とは?
「今の発言で?」
「ということは、“お母さん”が弱点ってこと? マザコンなんだ。――悪魔はマザコンが判明した。謎の腹痛が悪魔を襲った。悪魔に500ポイントのダメージ。悪魔は死んだ」
「いやいや、そんな簡単には死なないでしょ」
「そりゃそうだ」
「マザコンが弱点って判明しても、攻撃に関しての参考にはしづらいなぁ」
8.弱点を聞いた三人は、早速行動にうつしました。
大ダメージのようです。あと何分で倒せそうですか?
「弱点を聞いて、行動に移して、大ダメージ? いったい私たちはどんな攻撃をしたんだろう……」
「『世界征服なんて、こんなバカことはやめろ~。故郷のおふくろさんも泣いてるぞ~! ……ささ、お母さん、息子さんを説得してあげてください』」
「古い刑事ドラマか!」
9.……予想していた時間よりも長引いています。
そろそろ皆体力の限界です。
あなたは最後の一撃に出ようと思い、技名を叫びながら突撃しました!
その技名は?
「あなたは、ということは、魔法使いの私が攻撃したってことよね。ということは攻撃呪文を唱えたってことでいいよね」
「いいと思うよ」
「“女神のかかと落とし”じゃダメなのかな?」
「わざわざ技名を聞くんだから、これまでに登場していない魔法を使わなきゃ」
「またハードルを上げる」
「さ、いよいよクライマックスなんだから、盛り上がっていきましょう!」
「技の名前を叫びながら突撃か……う~ん」
「テロリストとかが立てこもる建物にSWATとかが突入するときはたいてい司令官的な人が『行け行け行け行けーっ!』って叫ぶよね。あたし、あんなの好きだなぁ」
「この場合、チームで突入するわけじゃなくて単身の突撃なんだから、そのセリフは合わなそう」
「ほらほら、がんばって考えて!」
「う~、ダメだ、なんも浮かばないよ。はりきり、今回だけは助けて。あんたが考えて」
「え~っ。うん、いいよ」
「ほっ」
「それじゃ、魔法使いよりきりちゃんは、魔法の杖を構える」
「うん」
「そして、それを天にかざしてこう叫ぶ。『世界を革命する力をーっ!』」
「それもなんか元ネタあるの?」
「あるけど、ま、いいじゃない。すると、その杖は輝く剣に変化するの」
「おお、けっこう格好いいっぽい」
「さらに、『炎よ、来たれ!』と叫ぶ」
「うんうん」
「そしたら剣が炎に包まれるの」
「いいじゃない」
「そしてよりきりちゃんは剣を構えて敵に突撃しながら最後に叫ぶ。『レッドファイヤー!』」
「レッドファイヤー?」
「よりきりちゃんの身体から吹き出した魔法力が炎に姿を変え、よりきりちゃんの身を炎が包みこむの。もちろん、自分の魔力が作りだした炎だから、よりきりちゃん自身は熱くない。魔力の業火を身に纏ったよりきりちゃんは、炎の鳥のような姿になって悪魔の身体に突進する」
「普通にかっこいいな、それ」
「正義の炎、プラス剣の一閃が、真の姿を発現させた悪魔の身体を斬り裂く!!」
「やった!」
「悪魔はまっぷたつになって、炎にまかれて倒れていく」
「――はりきり、あんたって、こういうイメージする力って云うか、妄想力というか、想像力はホント豊かね」
「ありがとう」
「よ~し、これで悪魔は倒したのかな?」
10.悪魔も最後の一撃に出てきました! その時の悪魔の台詞は?
「え? 終わりじゃないの?」
「そう簡単にラスボスが倒されたんじゃ逆につまんないよ」
「悪魔の方も、これが最後の一撃みたいだしね。これをしのげばクリアかも」
「悪魔の台詞って、なにかな。もうラストだから、今度はよりきりちゃんが考えて。有終の美を飾るんだよ」
「ほいほい。……悪魔の一撃。『――貴様も、道連れにしてくれるわ~!』とか」
「あ、けっこうイイ。たしかに悪魔が最後に云いそう」
「気に入ってくれて良かった」
11.まだ耐えるのか! ……と思いきや、悪魔は力尽きて消えてなくなりました。
「やったぁ!」
「倒したんだね。おめでとう、よりきりちゃん!」
「うわぁ、しっかし、……長かったなぁ。これだけ全部やるのに、かなり時間かかったよね」
「そうだね。でも、楽しかった。よりきりちゃん、かなりいいセンスしてると思うよ。あたし、ますます見直しちゃったよ」
「あんたに気に入られるのも大変だね。楽しかったけど、くたびれちゃった。バトンって、こんなに大変だとは思ってなかった」
「まあ、これに懲りずに、また機会があったらやろうよ」
「う~ん……考えさせて」
「さあ、エンディングだね。次の質問が最後の質問みたい」
12.最初に召喚した友達のキメ台詞はなんですか?
「最初に召喚した友達って……あたしのこと?」
「そうだね、はりきりのことだね。はりきりのキメ台詞はなに?」
「あたしが答えるの?」
「あんたの台詞だから」
「そっか。それもそうだね」
「あんたって、ひねくれてるのか素直なのか、ホントわかんないわ」
「ありがと」
「はいはい。さあ、最後のキメ台詞を、はりきりさん、どうぞ!」
「もうバトンなんてしないなんて、云わないよ絶対!」
「……お後がよろしいようで」
物語バトン おしまい
【エンディング】
脚本:詠み人知らず
監督:さすらい物書き
照明:National
メイク:愛されメイク&小悪魔メイク
大道具&衣装:中世ヨーロッパ風コーディネイト
主題歌:「クライマックス・ジャンプ! 回答中」
挿入歌:「ゲゲゲの鬼太郎のテーマ ~モルディブより愛を込めて~」
特典映像:“女神のかかと落とし”習得修業、未公開シーン集
CG協力:スタジオジブリ
提供:カントリーマアムの不二家
スペシャルサンクス:槇原敬之
* * *
いかがでしたでしょうか?(笑)
このあと、もうすこしだけ「おまけ」がつきますので、
もうちょっと「はりきり」と「よりきり」のおしゃべりが聞きたいなぁと思われた方は、続きをお待ちいただけると嬉しいです。
「物語バトン」については、これまで。
おつきあいいただきありがとうございました~!