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第16話 夏だ! プールだ! 水中魔法訓練だ!

 季節は夏。

 リリアン王国にも、容赦ない陽射しが降り注ぐ季節がやってきた。

 王立魔法学園の教室には、一応の空調魔法(送風機のようなもの)が備え付けられてはいるが、それでも今年の暑さは異常だった。


「……暑い」


 アルヴィス・フォン・ヴァルドスタは、教壇の椅子の上でぐったりと溶けていた。

 一応、自分の周囲だけ『温度操作』で快適な空間を作ってはいるのだが、窓の外から聞こえる蝉の声(この世界にもいるのだ)や、陽炎の立つ校庭を見ているだけで精神的な暑さを感じてしまう。


「師匠、集中できませんわ。暑さで頭が沸きそうです」


 最前列でエレノアが扇子をパタパタと仰ぎながら嘆息する。

 彼女は氷属性の使い手なので多少は涼しげだが、それでもこの湿気は不快らしい。


「俺もだ……。もう鎧を脱ぎ捨てて裸になりたい気分だぜ」


 マルクスが机に突っ伏している。

 火属性の彼にとって夏は、自身の魔力活性が上がりすぎるため、オーバーヒート気味になるのだ。


 他の生徒たちも同様だ。

 連日の地獄の特訓(重力訓練・再生訓練・反射訓練)で鍛え上げられた彼らも、自然の猛威には勝てないらしい。


「……よし」


 アルヴィスは決断した。

 このまま座学を続けても効率が悪い。何より、自分が楽しくない。


「今日は座学を変更する。全員、第三演習場へ移動しろ」


「えー外ですか? 師匠。干からびて死にますよ」

「文句を言うな。今日は特別カリキュラムだ。……『水中魔法訓練』を行う!」


 ◇


 第三演習場。

 生徒たちがブーブー言いながら集まったそこには、何もなかった。ただの広い運動場だ。


「師匠、水なんてどこにもありませんけど……」

「まさかバケツの水に顔を突っ込んで我慢しろとか言いませんよね?」


「ふっ、甘いな」


 アルヴィスは空を見上げた。

 入道雲がモクモクと立ち昇っている。湿度は高い。水分は十分だ。


「よく見ておけ。これが大規模環境操作だ」


 アルヴィスは両手を広げた。

 異能『水分集束』および『液体操作』、さらに『空間固定』の複合発動。


 ゴゴゴゴゴ……。


 大気が唸りを上げた。

 上空の雲が渦を巻き、急速に地上へと降りてくる。いや、雲の中に含まれる水分だけが抽出され、巨大な水流となって演習場へと降り注いだのだ。


「うわぁっ!? 雨!?」

「いや滝だ!!」


 生徒たちが悲鳴を上げて逃げ惑う中、数トン、いや数万トンにも及ぶ大量の水が、演習場の中央に集まっていく。

 だが不思議なことに、その水は地面に染み込むことも、低い方へ流れていくこともなかった。

 見えない透明な枠に流し込まれたかのように、直方体の形を保ったまま積み上がっていく。


 数分後。

 そこには幅五十メートル、奥行き二十五メートル、深さ一・五メートルほどの巨大な「水の直方体」が完成していた。

 キラキラと太陽光を反射する、美しいプールだ。


「な、なんですかこれ……!?」

「水が……四角く固まってる? 壁もないのに?」


 生徒たちは、物理法則を無視して鎮座する巨大な水の塊に、口をあんぐりと開けていた。


「プールだ。まあ簡易的なものだがな」


 アルヴィスは説明する。


「この量の水をどうやって……? 水魔法ですか? でも水魔法で出した水は、魔力が切れたら消えますよね?」


 エレノアが鋭い質問を投げる。


「水魔法じゃない。待機中の雲や大気中の水分から生成した、ただの綺麗な水(H2O)だ。だから消えないし、飲んでも安全だぞ」

「で、でもどうやって形を維持してるんですか? 決壊したら大惨事ですよ!」


「それを、お前はプール形状の水だと『呪言コマンド』で命令して固定している」


 アルヴィスは水面をペンペンと叩いた。


念力サイコキネシスで無理やり押さえつけても良いんだが、それだと俺が常に意識を割かなきゃならない。俺も遊びたい……いや、指導に集中したいからな。一度命令を書き込んで固定する方が、コストパフォーマンス(コスパ)が良いんだ」


「な、なるほどね!(一ミリも理解してないアルヴィス・クラス)」

「『水よそこに在れ』という概念固定……さすが師匠、高等すぎる……」


 生徒たちは勝手に深読みして納得した。

 実際には、アルヴィスの異能の一つ『万物命令』で水分子に「この座標から出るな」と命令しているだけなのだが。


「さて、説明は以上だ。今日はこの中で訓練を行う!」


「おー! 水遊びだー!」

「冷たくて気持ちよさそう!」


 地獄の訓練続きだった彼らにとって、これはご褒美に見えた。

 だが、ここで一つの問題が発生した。


「あの……先生。私、泳いだことないんですけど」


 風使いの少女フィアがおずおずと手を挙げた。


「うちの国、海に面してない内陸国だから、泳ぐ機会なんてなかったし……。これ、意味あるんですか?」


 他の生徒も頷く。

 リリアン王国は内陸に位置し、大きな湖も近くにはない。貴族の彼らにとって、水泳は必須技能ではなかったのだ。


「意味はある」


 アルヴィスは断言した。


「戦場が陸とは限らない。川、湖、下水道、あるいは雨天の泥沼。足場が悪く、抵抗の大きい環境での戦闘訓練は必須だ。それに……」


 彼はニヤリと笑った。


「楽しいじゃん?」


 その一言が全てを決定づけた。

 六歳児の「楽しい」は、このクラスにおける絶対正義である。


「それに、泳げないならちょうどいい。今日、泳げるようになれ。溺れたら助けてやる(水操作で引き上げる)から安心しろ」


「うう……スパルタの予感……」


 さらにもう一つの問題。

 服装だ。


「あの、着替えとかないんですけど……」

「水着? というものを本で読んだことはありますが、持っていませんわ」


 この世界に、機能的なスクール水着など存在しない。

 貴族が水浴びをする時は、白い肌着シュミーズのようなものを着るのが一般的だ。


「別に下着でいいだろ。どうせ男も女も泥まみれになって訓練してる仲だ。今更、恥ずかしがるな」


 アルヴィスは無慈悲に告げた。


「うおー! 下着でいいや!! 暑いし!」


 男子生徒たちは躊躇なく制服を脱ぎ捨て、パンツ一丁になった。

 彼らの肉体は、日々の重力訓練と再生訓練により無駄な脂肪が削ぎ落とされ、鋼のような筋肉で覆われている。もはや見せびらかしたいレベルの肉体美だ。


「……仕方ありませんわね」


 エレノアやフィアたち女子生徒も観念して上着を脱ぎ、薄手のインナー姿になった。

 濡れれば透けるかもしれないが、そんなことを気にしている場合ではない。ここは戦場(訓練場)なのだ。


「よし、突入ーーー!!」


 マルクスが雄叫びを上げ、プールに飛び込んだ。


 バッシャーーーン!!

 盛大な水しぶきが上がる。


「うおー! 冷てぇぇぇ!!」

「お風呂じゃなくて冷たい水だー! 最高!」

「生き返る……!」


 生徒たちが次々と飛び込む。

 初めて体験する「全身が水に包まれる浮遊感」に、彼らは子供のようにはしゃいだ。


「これが泳ぐってやつか! 身体が浮くぞ!」

「水の中って動きにくいな! パンチが遅くなる!」

「ふふっ、わたくしの氷魔法で足場を作れば、水上でも優雅に歩けますわ」


 ひとしきりはしゃいだ後、マルクスがふと疑問を口にした。


「なぁ、海ってこんな感じなのか? 俺、行ったことねーけど」

「海はもっと広いし、波があるらしいぜ。それに水がしょっぱいんだろ?」

「へー。なんでしょっぱいんだ?」


 土使いの生徒が、もっともらしく答えた。


「聞いた話だと、太古の巨人が料理をしてる時に海に塩壺を落としちゃったらしいぜ。だから世界中の海が塩辛くなったんだと」


「マジかよ! 巨人すげー迷惑だな!」

「どんだけでかい塩壺だよ!」


 生徒たちは「巨人の塩壺説」で盛り上がっている。

 プールサイドでパラソル(異能製)の下、優雅に冷えたジュースを飲んでいたアルヴィスは、それを聞いて心の中でツッコミを入れた。


(……海水がしょっぱいのは、主に塩化ナトリウムが溶け込んでいるためだ。この塩分は、惑星誕生初期の火山活動による塩素ガスと、雨が岩石を溶かす過程で流出したナトリウムが結合し、何億年もの時間をかけて海に蓄積されたもの……)


 彼はそこまで考えて、説明するのを止めた。


(って説明しても理解出来ないだろうな……)


「塩素ガス」とか「ナトリウム」とか言った時点で、彼らの脳はショートするだろう。

 夢を壊すのも野暮だ。巨人のせいにしておいた方が、ファンタジー世界らしくていいかもしれない。


「おい、無駄話をしてないで訓練を始めろ!」


 アルヴィスが手を叩く。


「第一の課題! 水中での魔法発動だ!」


「水中……ですか?」


 マルクスが顔を出す。


「そうだ。水中は空気中と違って抵抗が大きい。視界も悪いし、音も聞こえにくい。その状況で正確に標的を狙えるか?」


 アルヴィスはプールの中に数個のターゲットを出現させた。

 水底に沈んでいるものや、水面を漂っているものなど様々だ。


「やってみろ。マルクス、火球!」


「おう! 燃えろ!」


 マルクスが水中に潜り、掌から火球を放とうとする。


 ボシュッ。

 ジュワァァァ……。


 火球は一瞬だけ発生したが、すぐに周囲の水に熱を奪われ、大量の泡と蒸気になって消滅した。


「ぶはっ! 全然飛ばねえ! つーか目の前が泡で見えねえ!」


 マルクスが顔を出して叫ぶ。


「当たり前だ。水中では酸素供給が断たれるし、熱伝導率が高すぎて熱が維持できない。水中で火を使いたければ、水を瞬時に沸騰させて『水蒸気爆発』を起こすか、超高圧のプラズマで水を分解しながら進むしかない」


「む、難しすぎる……!」


「次はフィア、風魔法!」


「はいっ! 《ウィンド・カッター》!」


 フィアが水中で風の刃を放つ。

 だが風は水を巻き込んで激しい乱流となり、狙った方向とは全く違う方向へ逸れていった。


「きゃっ!? 水流に流されました!」


「水は空気の約八百倍の密度がある。空気と同じ感覚で撃てば、軌道がズレるのは当然だ。水の抵抗を計算に入れろ」


 アルヴィスは次々と課題を与える。

 雷魔法は水全体に伝導して味方を感電させる危険性があること(実際に一人が痺れて溺れかけた)。

 土魔法は泥水になって視界を塞ぐこと。

 光の屈折により、水上の敵を狙う時は位置がズレて見えること。


 彼らにとってプールは、単なる遊び場から、未知の物理法則が支配する「過酷な実験場」へと変わっていった。


「くそっ! 当たらねえ! 屈折率ってなんだよ!」

「水圧で身体が重い……!」


 だが彼らは楽しそうだった。

 出来ないことがある。それは、まだ強くなれる余地があるということだ。

 水しぶきを上げ、魔法をぶっ放し、失敗しては笑い合う。

 それは普通の学生らしい青春の光景――にしては爆発音が多すぎるが――だった。


 ◇


 そんな騒ぎを聞きつけて、他のクラスの生徒たちも集まってきた。


「な、なんだあれ!? 第三演習場に湖ができてるぞ!?」

「アルヴィス・クラスの連中が遊んでる! ズルい!」


 騎士科の生徒や他の魔法クラスの生徒たちが、フェンス越しに羨ましそうに見ている。

 この暑さだ。彼らも水に入りたくて仕方がないのだろう。


「あのー……アルヴィス先生。私達も入れてもらって良いですか?」


 勇気ある一人の女生徒が、声をかけてきた。


 アルヴィスはサングラス(光遮断魔法)越しに、彼らを見た。


「……別にいいぞ。プールは広く設計したしな」


「やったー!!」


 歓声が上がる。


「ただし!」


 アルヴィスは釘を刺す。


「ウチのクラスの連中は今『実弾演習』の真っ最中だ。流れ弾が飛んでくるかもしれん。遊ぶなら、プールサイド側の『浅瀬エリア』で遊べ。深部バトルゾーンには近寄るなよ?」


「は、はい! 気をつけます!」


「うおー! 冷てぇー!」

「きゃー! 水かけないでよ!」


 他のクラスの生徒たちも、下着姿(あるいは体操着)になって飛び込んでくる。

 演習場は一気に、市民プールのような賑わいを見せ始めた。


 平和な水遊びゾーンと、爆発と絶叫が飛び交うガチ訓練ゾーン。

 一つのプールの中に、二つの世界が混在するカオスな空間。


「ふふっ、賑やかになりましたわね」


 エレノアがプールサイドに上がって、アルヴィスの隣に座った。

 彼女の白い肌着は水に濡れて肌に張り付き、妙に色っぽい。が、本人は全く気にしていない様子だ。


「まあな。たまには息抜きも必要だろ」


 アルヴィスはジュースを差し出した。


「ありがとうございます。……でも師匠、あれを見てください」


 エレノアが指差した先では、騎士科の男子生徒たちがマルクスたちに挑発をかけていた。


「おいマルクス! 水の中なら俺たち騎士科の方が有利だぞ! 魔法なんて使えねーだろ!」

「あ? なんだと? 水中騎馬戦で勝負するか?」

「望むところだ! 負けた方がジュース奢りな!」


 どうやら、クラス対抗の水中戦が始まるらしい。


「……元気な奴らだ」


 アルヴィスが見守る中、戦いの火蓋が切って落とされた。


「うおぉぉぉ! かかれぇぇぇ!」


 騎士科の生徒たちが水しぶきを上げて突っ込む。彼らは基礎体力が高い。水中での泳力もなかなかのものだ。


「甘いぜ! 水の中で火が使えないなら、自分自身が熱源になればいい!」


 マルクスが叫ぶ。


「元素体化(部分発動)・ヒートスキン!」


 ジュワッ!!


 マルクスの周囲の水が、一瞬で沸騰した。

 高温の気泡が発生し、騎士科の生徒たちの視界を奪う。


「あちちちっ!? お湯!? いや熱湯!?」

「目くらましだ! 回り込め!」


「遅い!」


 水底から土使いの生徒が、ロケットのように飛び出してきた。

 彼は足元の土(プールの底)を操作し、発射台を作って加速したのだ。


「《マッド・ミサイル》!」


 彼が投げた泥団子が、騎士科のリーダーの顔面にヒットする。


「ぐはっ!?」

「今だ、フィア!」

「はい! 《ウォーター・ジェット(風圧加速)》!」


 フィアが風魔法で水を押し出し、高圧の水鉄砲として発射する。

 それは正確に敵陣を貫き、体制を崩させる。


「ぐわぁぁぁ……! くそっ、水の中でも魔法を使いこなしてやがる……!」

「連携が違いすぎる……!」


 騎士科の生徒たちは数で勝っていても、個々の応用力と、何より「アルヴィスに鍛えられた異常な適応力」の前になす術もなかった。

 彼らは次々と水に沈められ、あるいはプールサイドに打ち上げられていく。


「勝者、アルヴィス・クラス!」


 審判役の生徒が宣言すると、プール全体から拍手と歓声が上がった。


「やったぜ!」

「見たか、俺たちの適応力を!」


 マルクスたちがハイタッチを交わす。

 騎士科の連中も「やるなお前ら」「次は負けねーぞ」と清々しい顔で握手を求めている。

 なんだかんだで青春だ。


「……平和だな」


 アルヴィスは目を細めた。


 かつて「厄災の王」と戦った日々にはなかった、何の生産性もないただの馬鹿騒ぎ。

 だが、こういう時間こそが、彼が守りたかった「日常」なのかもしれない。


「まあ、あいつらが強くなってくれれば、俺の平穏も守られるしな」


 そんなことを考えていると、ずぶ濡れのマルクスが走ってきた。


「師匠! 師匠も入りましょうよ! 気持ちいいですよ!」

「遠慮する。俺はカナヅチなんだ(嘘)」

「またまた! 絶対嘘だ! みんな、師匠を沈めるぞー!」


「「「おー!!」」」


 生徒たちが悪ノリしてアルヴィスに向かってくる。

 下克上だ。日頃の恨み(愛の鞭)を晴らすチャンスと見たか。


「……ほう。飼い犬が主人に噛み付くか」


 アルヴィスは不敵に笑った。


「いいだろう。課外授業の延長戦だ。俺に水を一滴でもかけられたら、明日の宿題は免除してやる」


「「「やったぁぁぁぁ!! 殺せぇぇぇぇ!!」」」


 殺気立った(歓喜に満ちた)生徒たちが一斉に、水魔法や水鉄砲、バケツの水をアルヴィスに放つ。

 四方八方からの飽和攻撃。


 だが。


「甘い」


 アルヴィスは指一本動かさなかった。

 彼に迫った水は、彼の周囲数センチで見えない壁(空間断絶)に阻まれ、全て弾き返された。

 それどころか、反射した水が倍の勢いで生徒たちに降り注ぐ。


「ぶべっ!?」

「ぎゃあああ! カウンター!?」


「遊びでも手は抜かん。さあ、第二ラウンドだ!」


 アルヴィスはプール全体の大水を操り、巨大な水龍を作り出した。


「行け、リヴァイアサン(仮)」


 ザッパァァァァァン!!!


 巨大な波が生徒たちを飲み込む。

 演習場は悲鳴と笑い声に包まれた大洪水となった。


 ◇


 その騒ぎを校舎の窓から、学園長が見下ろしていた。


「……演習場が……水浸しだ……」


 彼は胃薬を握りしめながら、深いため息をついた。

 だがその表情は、どこか穏やかだった。


「まあ、生徒たちが楽しそうなら良しとするか。……修理費は例の寄付金で賄えるしな」


 こうして王立魔法学園の夏の一日は、アルヴィス・クラスの引き起こした「大水害(プール開き)」と共に賑やかに過ぎ去っていった。

 この日の経験が、後に海戦や水中ダンジョン攻略において彼らを無敵の強さへと導くことになるのだが……それはまた別の話である。


 とりあえず今は、冷たい水と馬鹿騒ぎを楽しむだけで十分だった。

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