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フラれた恨みはどこへいく 5話目

「ほ、他にはあったりするの?」


「もちろん、ありますわよ。拓馬さんの趣味なのか、わかりませんけど、女子をランクづけしてるのですわ」


「は? ランクづけって……」


 あまりにも意味がわからなすぎて、まさかの語彙力が低下だよ。


 ランクづけって何よ、女子に順位でもつけてるのかな。


「簡単に言いますと、付き合ってる女子を数値化して順位を決めてるのですわ。あの子は80点だからとりあえずキープかな、という感じで」


 うわぁ……クズを通り越してゲス男ですね。


 クズとゲスって、どっちが下なのかわからないけど。


 どっちにしろ、最低のゲス男というのは十分にわかったよ。


「ひどい男がいるんだね。ボクの会長だけでなく、手当り次第に傷つけてるなんて、絶対に許さないから。だから会長、ボクと結婚すれば傷つくことはなくなるよ」


「なんでその結論になるのよっ」


「サキには難しくて、よくわからなかったけど、つまり拓馬って人は、イケメンだからダメってことなのー?」


「早紀先輩、それだと──リアコン王子もダメ男になっちゃうからっ」


「そっかー、リアコン王子はダメ男でクズ男でゲスを極めてたんだねー。サキはまたひとつ賢くなったのだー」


「僕はまったく関係ないのにぃぃぃぃぃぃ」


 早紀先輩って天然なのかな。


 狙ってるわけじゃなさそうだし。


 これも早紀先輩の隠れた属性なのかもしれないね。


「世の中には色んな人がいるんですねー。その情報は私も知らなかったよー」


「そ、そうなんだ。奈乃ちゃんにしては珍しいかな」


「単に興味がなかっただけ、とも言いますけどねー」


 イケメンに興味がないだなんて、奈乃ちゃんのガードは固すぎだよ。


 でも、奈乃ちゃんは男の人に触れられるのが苦手だから、ガードを崩せる人とかまったくいないだろうね。


「あはははは、手厳しいね、奈乃ちゃん。それにしても、本当にひどい人だったんだね。でも、舞星さんが協力してくれるのは嬉しいけど、いったいどうやって拓馬を陥れるのかな」


 私が最初に考えたシナリオだと──十日で二十時間の校内ボランティアを永遠にさせることなんだけど、冷静に考えれば、一日二時間頑張れば終わっちゃうんだよね。


 かといって、それを妨害なんてことは出来ないし。


 ううん、その前に校則違反を通達しないとダメね。


 校内恋愛禁止に違反してるって──。


「あーっ、舞星さんっ! アナタも校則違反者じゃないですかっ。つまり、ボランティア地獄の刑に──」


「そのことなんですけどー、実は条件付きで免除しようかと思うんですよー。これは、リアコン王子からの提案なんですけどねー」


「それってどういうことなのっ? まさか、本当に魔性の虜になったからとか……」


「ちーがーいーまーすっ! えっとですね、いわゆる司法取引みたいな感じを考えたんですよ」


「具体的に言わないと、わかんないよっ、このリアコン王子っ」


「ぐはっ、その名前は──もう、その呼び方でいいですよ。つまりですね、このまま鷺ノ宮先輩を問いただしても、シラを切られるだけなんですよ。なんでも、カノジョたちに口封じしてるみたいで」


 そんな裏ワザで校則違反を逃れようとするなんて、敵ながらやりますね。


 というか、それはズルすぎるよ。


 うーん、そこまでは考えてなかったかなぁ、ゲス男恐るべしね。

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