第一節 バイバイ現実!!
季節は春。学校が始まる前日...家に引きこもる男が一人。
「お兄!準備しなよ」
いつもの日常。妹が説教に部屋に乗り込んでくる、がしかしこういう場合、このセリフを言えば1発。
「ユーリ。お兄ちゃんといつものテレビ見ないかい?」
「見る〜♪」
そう。この妹、かなり重症のブラコンなのである。兄離れが全く出来てない。高校生になると言うのに。
そんな平穏な日々がそう簡単に続くことは、ほとんどがない。この日、俺の家でお泊まり会をしていた。なので、幼なじみの2人も泊まってるいる。
「ユーリ。ユウナを起こしてきてくれないか?」
「わかったよ〜お兄。」
そして、俺はそこのベットでぐっすり寝ているもう1人の幼なじみを起こさなければならない、
「ハルキ!さっさと起きろ。昼からみんなでゲームするんだろ?」
「ふぁぁ〜。おはよぉバカトーマ」
「誰がバカだって?てかそんなこと言っていいのか?」
「何言ってんだトーマ?」
「後ろ見てみろ...」
「クズキ。お兄を侮辱するとは、いい度胸だな」
「おはよう。クズキ。トーマがなんだって?」
「あ...」
「ギャァァァ!!」
こんな馬鹿なことを小さい頃から毎日している。だが日常は、突然崩れる。ゲームをしていると...眩しい光におおわれて。
「うっ。」
目が覚めると横には、ユーリ、ハルキ、ユウナが倒れていた。だが1番驚いたのは...空にドラゴンが飛んでいること。
「なぜ、ドラゴンが?」
「みんな起きろ。」
「ん...」
目が覚めたら全員が呆然としていた。
「なぜ空想の生き物が?」
俺は冷静に考えた。そして1つの結論にたどり着いた。
「俺たち、異世界に来たみたいだな」
「はぁぁぁぁぁ!?」