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陸
「蒼牙さん!ありがとうございました!」
過去形にしたのはこれ以上迷惑をかけない為に出ていくから、ここまでしてもらったらもう十分だ。
「それはええが、おまん傷だらけじゃの。何処で付けてきたんじゃ?おまんみたか子供が。」
こ、子供?あれ今の俺ってそんなに幼く見えるの?
「いやあの俺、もう24,5…。」
「へ?」
案の定驚いてるな、そんなに幼く見える?俺。
「いや済まんのお、俺ァはてっきり15,6歳かと思うちょったき…。」
そんなに幼く見えるんだ…何かショック…。
「でも24,5なら俺と変わらんな。」
蒼牙さんもそれぐらいなんだ…。扉の前で話しているとビュウッっと風が吹き込んできた、寒いな。
「へっくし。」
「んお、すまんのう風が吹き込んでしもうたか。」