弐
ザー
バシャッバシャッ
雨の…音…?
寒い…な。
俺は頬に当たる冷たい感触に目を覚ました。
「此処…何処だ…?」
倒れて居る体を起こす。
手には土の感覚。左側には雑木林らしきものがあり、先程迄俺が居た所ではない事を物語っている。
そう言えば体の何処も痛く無い…?刺された傷はどうなったんだ…?
徐に刺されたはずの所に目をやると、其処には白い肌には少し目立つ刺し傷の跡があった。
触れてみても全く痛く無い。
そういや俺の肌ってこんなに白かったか…?それに来てる服もおかしい、さっきまでジーンズにパーカーだったのに今は濃紺の生地の薄い和服を着てる。
しかもさっきから視界にちらちら入ってくる赤いのは何?まさかの髪?こんな真っ赤なのが!?
お兄さんさっきから頭の処理追いつかないよ!?
此処完璧に異世界じゃねぇか…
よし、先ずは状況の整理だ
・俺は前の世界(?)で刺されて多分死んだ
・これはあくまで俺の憶測だが異世界転生的なことをしちまった
・そして俺の身体は別人の物
・俺にこの世界の知識はない言語が何かもわからない
分かったこと
・ここは異世界(多分)
・俺は死んだ
・ここじゃ俺は赤ちゃん状態
以上
どーしよ…