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2nd スタート  作者: 夏冬
1/3

高校3年の四月が来た。


俺、橘 尚輝(たちばななおき)はこの、高校に来てから毎日を部活動に費やしてきた。そんな、高校生活もあと約四ヶ月で終わりか……

俺はそんな事を考えながら、朝早くから登校するために転車でこいでいた。

俺の家から高校までは、約9kmあり、その道のりを毎日、自転車で登下校していた。

友達は、だいたい皆電車を使っているが俺は、電車の待つ時間に縛られるのが好きではなかったので自転車を選んだ。

朝の6時半から自転車をこぎ、7時過ぎに学校へ着く、着いたら着替えて自主練習をする。俺が通っている高校は、朝は、自主練習のため各自が好きに練習をすることになっている。

学校に着くと、自転車を自転車置き場に止め、部室へと向かう。

部室に近づくと、部室からら声が聞こえてくる。

部室には、もう既に何人かいるようだ。。


「おはよー」


俺は、挨拶をしながらドアを開けて部室へと入る。


「尚輝、おはよ」


「今日も、一緒にティーバッティングするか?」


「おはよー」


部室にいた、村上翔太(むらかみしょうた)井上和樹(いのうえかずき)中村綾人(なかむらあやと)の3人が挨拶を返してきた。

3人は野球部指定のジャージに着替えている途中だった。


「和樹なら、着替え終わったら準備しといてくれよ」


俺は和樹にそう言って自分のロッカーの前に行き着替え始める。すると、着替え終わった和樹が聞いてきた。


「いいけど、いつも俺が準備してないか?

まぁ、いつもの位置でいいよな?」


「気のせい気のせい。

位置は何処でもいいよ」


「了解、はよこいよな」


俺の答えを聞いて、和樹は俺に一言言うと部室を出ていった。

俺は着替え終わると、ロッカーの中に入れていた自分のバットとバッティング手袋を持って外に行く。

俺は歩きながら、バッティング手袋をつけると、校舎に入るドアガラスの前に立ち反射して見える自分を見ながら素振りをする。

数回軽く確認する様にバットを振り終わると和樹の元へと向かう。


「お待たせ」


そう言って俺は室内練習場へと入る。

この学校には、軽く運動ができるように屋根が付いた練習スペースがある。室内練習場と言ってもそれ程広くなく、ティーバッティングをしたり、軽くキャッチボールをしたり、雨の日にアップをする程度の場所だ。


「俺が準備したから先に打つぞ」


「わかったよ」


和樹からの申し出に返事をしてティーバッティングを始める。

ティーバッティングは、お互いに30球づつ打って交代をする。


「尚輝なんか、俺ドアスイングになってないか?」


「少し、ヘッドが外からでてるかも」


「わかった……」


お互いに気になる事があれば、指摘したりしていた。

そんな感じで、お互いが打っていると室内練習場に2年の山本夏樹(やまもとなつき)山田大輔(やまだだいすけ)が来た。


「「おはようございます!」」


2人が大きい声で挨拶をしてくる。俺と和樹は2人の方を向いて挨拶をする。


「「おはよ」」


そう言うと2人は、俺達の横のスペースにティーバッティングの準備をする。

トスを投げている俺に、同じく大輔にトスを投げている夏樹が声をかけてきた。


「尚輝さん、今度一緒にティーバッティングしませんか?」


「いいけど、スイングとか教えるの下手だぞ?」


「そんなことないですよ」


夏樹と話しをしていると、和樹にトスを投げ終えて俺が打つ番になる。

俺は、自分のバットを取って和樹と入れ替わる。



そんな感じで朝の自主練習を終えると俺は教室に上がる。

教室には、何人かの生徒が来ていた。

俺は余り喋るのが得意ではなく、クラスでは女子とはあまり話さない方だ。


「尚輝おはよー!」


「尚輝君おはよう!」


そんな俺に声をかけてきたのは幼馴染みの藤井真依(ふじいまい)とその友達の加藤結(かとうゆい)だった。

真依は元気よく挨拶をしてくる。一方で結はおしとやかな挨拶だ。


「おはよ」


俺は少し、恥ずかしいのか簡単に挨拶をして自分の席へといく。

席へと着くと俺は結の方をチラ見する。目が合うと向こうは微笑んでくれた。

授業中に俺は、良く結の方を見ていた。

結はクラスでもトップクラスの可愛さで男子に人気である。

そなことを見ながら考えているとまた、結と目が合った。俺は少し顔を赤くしながら目をそらす。



授業がおわり放課後になると、俺は部室へと向かう。

野球部は、部員が2年が24人3年が27人と選手が51人おり、各学年にマネージャーが2人づつの合計55人と公立高校にしては部員は多く。1軍20人と2軍31人に分かれて練習をしていた。

公立高校のため、グランドはそこまで広くないが、初めは1軍が練習をして2軍はサポート、2軍が練習をする時には1軍は、筋トレや体幹トレーニングといった感じの練習だ。

練習の後に、俺は友達と自主練習をする。

皆と同じ練習では、周りとの差は縮まらず。

周りとの差を埋めてレギュラーになりたくて俺は自主練習を一生懸命していた。


5月末に入り監督が、ベンチ外の3年にチャンスを与えるために、ベンチ外の3年だけで白戦を行うことになった。

自分は赤チームの1番ライトを守る。

赤チームは先攻のため、俺はバットとヘルメットを持って右の打席に立つ。1打席目、初球ほ俺の苦手な内角低めストレートが来た。俺は振ったがファールになる。

次は、外に逃げるカーブだった、俺はこれを上手くライトに流し打ちをした。

2打席目では、初球のスライダーを打ったがバットの芯から少し根元にずれてショートフライとなった。

3打席目は、1アウト、ランナ2塁3塁とチャンスだった。俺は少し力んでしまった。そのため初球に来たカーブを空振る。俺は気持ちを落ち着かせ次の球を待つ。次は内角にストレートがきた。俺はこれをフルスイングした。ボールはレフトのライン際に落ちたがあまり転がらず2塁には進めなかったが、ランナーを返すことはできた。

4打席目は粘っての四球で塁に出る。

俺は長打は打てなかったが3打数2安打となかなか良かったが、2打席目のショートフライが少し悔いが残る。

守備ではエラーは無かったが、バックホームへの送球が少しそれてしまい点を入れられてしまった。


紅白戦は終わり、数名の名前が呼ばれる。名前が呼ばれると1軍に加わり練習をすることになる。

実質的に、ここで呼ばれなくては6月にある、夏の大会のメンバー発表には選ばれない。

俺は、緊張しながら監督の言葉を聞く。


「…………以上だ」


俺の名前は呼ばれなかった。

少し悔しかったがまだ、諦めたらダメだと呼ばれなかった3年で話し合い。自分達が諦めたらメンバーである1軍のモチベーションも下がるため、皆これまで以上に遅くまで残り自主練習をしていた。

遅い時には俺は9時前まで残っていた……

努力は人を裏切らない……俺は努力してないのか?そう悩んだ時もあった。

そう落ち込んでいるとスマホから通知音がした。

俺はスマホをみる。そこには加藤結からのLIMEだった。


「今晩は!加藤結です!LIME追加してね!(>_<)」


「わかった!よろしくね!」


「そう言えば野球部夏の大会もうすぐだね!

尚輝君がんばってね!応援してるよ!p(*≧ω≦)/ ファイト~!!」


「ありがとう!」


6月に入ると、夏の大会に向けてのメンバー発表が行われた。


しかし、ベンチ外から選ばれた人はおらず。

ベンチ外の俺はやはり選ばれなかった…………

ほんとうに更新おそいですが読んでくれたら嬉しいです。

できるだけ毎月5日に更新します。

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