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3話
冬四郎は溜め息をつくと、山上と一緒にテーブルに戻って行った。山上の言った通り、ほんの数分電話で席を離れていただけにも関わらず、西原は椅子にもたれるようにして寝ていた。
「こいつも疲れてるんだろうな」
「明日も仕事なのに、こんなに呑ませて…」
「お前、次の日の事考えて呑むようになったら、おっさんの始まりだと思うぞ」
山上が伝票を掴むと、冬四郎がすぐに財布を出したが山上はそれをとどめた。
「このくらい出せるぞ。お前はそれ頼む。その方が、俺が楽だしな」
「西原君、今日はどうしたんでしょうね」
「恋から愛に変わったんだよ」
ふふんっと山上が言うと、冬四郎はしかめっ面をして見せた。山上は、つまらなさそうな顔をして、伝票を持って先に会計をしに行ってしまった。残された冬四郎は、酔い潰れた西原の荷物をまとめると、仕方なさそうに腕を取って抱えるようにして立たせた。そして、会計の場に居た店員にタクシーを呼ぶように頼んだ。




