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よろず屋-百合の衆-  作者: 幹藤 あさ
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1話

「お待たせ」


むつがコーヒーとチーズケーキをテーブルに置くと菜々は、ありがとと言いコーヒーに口をつけた。長い指は薄いピンク色のマニキュアが塗ってあるのか、蛍光灯の光を反射させているように見えた。


「あ、モロンのチーズケーキ‼ここの美味しいよね、とろふわな感じが好きだわ」


「それ分かる。ここの食べたら他のじゃちょっと物足りなくなるよね。タルト生地じゃなくて、パイ生地なのも良いよね」


2人はチーズケーキの話からどこの何が美味しいだとか、どこに新しい店が出来て雰囲気が味が、飲食店の話ばかりをしていた。


チーズケーキを平らげ、コーヒーを飲んで一息ついた所で会話が途切れると、むつは稀に見るような柔らかい笑みを菜々に向けた。それは、幼馴染みとの再会を心から喜んでいるようでもあり、突然の来訪を気遣うようでもあった。


「はぁ…相変わらず、なーんにも聞かずに聞き出そうとするわね、その顔。察しがついてるんでしょ?」


「そりゃあまぁね。長い時間待っててくれたうえに、スーツ。連絡もなしで、よろず屋に来たってなれば…何があったの?」


菜々は茶色く染めた髪の毛の毛先をくるくると弄ると、はぁと深い溜め息をついた。

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