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3話
むつは菜々が、持ってきてくれたスナック菓子の袋をぴりぴりと開けて広げた。そして早速つまんで食べ始めた。
「て、そっちはどうよ?かなりの人気者になっちゃってるみたいだけど」
「お陰様で。身動きが取りにくくて仕方ないっつーの…全然、学園内を見て回るのも出来てないし」
「そうね。予想外だったわ…やっぱり転入生が珍しいからかしらね?それとも凛々しいからかしら?女子校で言う所の男役だもんね」
ティーカップを受け取ったむつは、菜々とは違って砂糖もミルクも入れずに飲んでいる。
「あんたさ、よくこんな所で6年も生活したよね。凄いと思うよ…学園から自由に出れないしさ」
「まぁそうね…ってより、出ても山に囲まれてるもん。行く場所がないわよ」
「そうなんだよね。行方不明になった子らは学園からは出てないって事かな…」




