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よろず屋-百合の衆-  作者: 幹藤 あさ
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11話

薄暗い病室に1つだけあるベッドには、蒼白い顔をした女の子が寝かされていた。むつは近くにあった椅子を引き寄せると、すとんっと座った。


話し掛けようにも生徒は、規則正しい呼吸をして目を閉じている。ベッドのすぐ横には、心拍を測る機械がぴっぴっと音をたてるのみで、しーんと静まり返っている。


むつはじっと生徒を見ていた。見ているだけで、何かをしようとする気配は全くない。ただ、足と腕を組み目を細めてじっと様子を伺っている。


西原に無理矢理、生徒の病室に入れるようにして貰った。だが、むつ自身もだからといって、何もなかった。ただ、様子が知りたかったのだ。運良く、目覚めてくれたら、何があったのかを聞けるかと思ったりもしたが、この分では目覚めそうにもない。あまり長く留まるわけにもいかず、むつは立ち上がった。上からじっと見ていると、生徒の睫毛がふるふると震えた。もしかしたら、とむつは期待したが目を開けたりはしなかった。瞼の下で、眼球が動いているのが分かる。何か夢でも見ているのかもしれない。

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