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よろず屋-百合の衆-  作者: 幹藤 あさ
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10話

むつは、こつこつと足音を鳴らして少年と男に近付いていく。日本刀は西原に持たせてあるし、手には札さえ持っていない。


「どこに行くのよ」


「帰る」


男の肩に顔を埋めているのか、少年の声はくぐもっていたが、はっきりとした口調だった。


「このまんまにして?」


どこか挑発するような響きのある、むつの声に少年は微かに顔を上げた。今、むつと向き合っているのは、男であり少年の顔は見えていない。しばらく考え事でもするかのように、動かずにいたが再び男の肩に顔を埋めた。


「冗談です、お遊びです。で済む事じゃないと思うけど?無責任よね」


「子供ですから」


くぐもった声には、面白がるような雰囲気が戻ってきていた。少年がまた何かを、思い付いているのかもしれない。

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