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よろず屋-百合の衆-  作者: 幹藤 あさ
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9話

西原と玲子が止める間もなく、むつは襲いかかってくる天使を器用にすり抜けると少女のすぐ目の前まで迫った。少女もまさか、むつが天使を避けるだけで走り込んでくるとは思わなかったのか驚いたように目を見開いている。


あと少しで手が届くという所だったが、むつの身体はどんっと何かにぶつかったように横に吹き飛んだ。並んでいるベンチを軽々と飛び越し、並んでいた蝋燭をなぎ倒しながら、ごろごろと転がると壁にぶつかって止まった。さすがに衝撃が強すぎたのか、むつは起き上がろうともしない。


「むつっ‼」


すぐにむつの所に駆け寄ろうとした西原と玲子だったが、2人の邪魔をするように天使がくるくると取り囲んでいた。


「おい、むつ‼」


遅い来る天使を払いのけながら、西原が叫ぶとむつの指がそれに反応するようにぴくっと動いた。そして、そろそろと手を伸ばして、倒れても火の消えていない蝋燭を掴んだ。

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