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8話
行方不明になっている生徒3人は、見付ける事が出来た。だが、警察の霊安室に安置されていたはずの最初の被害者であるシスターはまだ発見には至っていない。
「救急車、すぐ来るって」
菜々はそう言って、安心したように笑みを浮かべた。むつと西原は、そろって頷いた。
「むつ、先輩。ありがと」
「ん、けど…まだ仕事は終わってないから」
「俺もだ」
むつと西原は、そろって気難しい顔をしている。何を考えているのか、菜々には分かっていないのか首を傾げている。
「良いから、側に居てあげなよ」
そう言われ、菜々は生徒の元に戻った。玲子とダリィもむつが、険しい顔をしているから、何となく側に居ずらいのか菜々と一緒に生徒の側に居る。3人は、何事もなく生徒を保護出来た事で安心しているのか、何やら楽しげに話をしていた。
 




