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8話
「そっか…そういう事ね。ふーん、ノアさんは無関係なのかな?」
「の、ノアさん?あの変な牧師?無関係だけど、天使の怪我を治したりし、してる」
「って事は、あの人…天使が沢山動いてる事を知ってたのか?にしても、謎だ。ダリィ、何で天使が女の子たちを食おうとしてるか分かる?」
「そ、それは悪魔崇拝のぎ、儀式で」
ふーんと唸りながら、むつは菜々を見た。菜々は、険しい表情を浮かべている。危惧した通り、やはりそれはあったのだ。
「む、むつも最初はそうかと思って…だ、だから烏に襲わせちゃって」
どういう意味かを問うように、ダリィを見ると、ダリィはおずおずと手を離すとむつの制服のポケットを指差した。
「ぎ、儀式の紙持ってる。それは…つ、使われてたやつ。だから、天使たちの仲間なのかと」
「へ?儀式の紙なんて持ってないよ?」
「持ってる。気持ち悪いくらい強い…」




