8話
「あ、あの…か、隠したから。お、女の子」
むつと西原は顔を見合わせた。やはり、警察が学園内をしらみ潰しに捜索しても行方不明の生徒の発見に至らなかったのは、ダリィの力が働いていたからという事だろう。
「お、女の子は3人なの。で、でも2人見付かっちゃって、けどむ、むつが1人は守ってくれた」
「1人は助けてあげられなかったけどね」
「で、でもその子は後悔し、してない。む、むつにありがとうって」
むつはダリィに慰められて、ありがとうと言うと、ダリィの手の甲を撫でた。
「ん、待て。女の子たちが行方不明なのは、ダリィさんがした事なのか?」
「ちっ違う、違うよ…て、天使が」
むつと西原の背線を受けて、ダリィが違う違うと首を横に振っている。西原の険しい視線を受けて、みるみるダリィは顔を歪めていった。今にも泣き出しそうだった。
「おいっ‼虐めんなよ。ダリィがそんな事するわけないだろ‼」
「そうよ‼こんな細い女の子が、生徒を3人も拉致るなんて出来るわけないじゃない‼」
「そうですよ。余程の怪力でも学園内で人目に付かずに、女の子を運ぶのは不可能に近いですよ」
女子3人から、集中攻撃を受けた西原は、しゅんとして口を閉ざした。とどめのように、むつと菜々がはもってさいてーなやつと言った。




