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7話
行方不明になっていた生徒が見付かった事で、職員用の寮の一部を開放して、警察の一時的に貸す事になった。それまでは、体育館の一部を使っていたが、教師とのやり取りに近い場所が便利との事で場所を移したのだった。
そんな所で、西原との打ち合わせ通りに何があったのかを話をしていた菜々は、また警官たちが慌ただしく動き出したのに気付くと、にわかに落ち着かない気分になってきた。
調書を取っていた警官は、他の警官から何かを耳打ちされると頷いただけで、菜々には何も言わなかった。菜々も聞いて良いのか、躊躇っていた。
「すいません朋枝先生、ちょっと…」
捜査に加わっていたはずの西原が、ひょこひょこと足を引きずるようにやってきた。調書を取っていた警官は、西原に何かを言われて席を外した。西原はいつになく険しい表情をしている。そんな顔を見た事がなかった菜々は、不安にしかならなかった。
「落ち着いて聞いてくれ…むつが何者かに襲われた。そして、行方不明になってる」
「…えっ?」




