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7話
校舎の職員用出入り口の近くに隠れていたむつは、西原が辺りを気にしながらやってくるのを見付けると、小声で名前を呼んだ。だが、むつから職員用出入り口付近に居るとは聞いていても、どこに隠れるとは聞いていなかった西原は声する方をきょろきょろと探していた。
端から見たら確実に挙動不審で、下手したら西原が不審者に見えてしまうと思ったむつは、人形を西原に向かって投げた。ぺたっと胸の辺りに上手く当たると、西原はそれを剥がしてぺらぺらさせている。
「どこだよ?」
「上。木の上だよ」
人形が、あっちと腕を伸ばすと西原もそちらに向かい、上を見上げた。むつはどうやって上ったのか、太い枝に座って手を振っていた。
「まじかよ…上るのか?俺も」
「止めときなよ。巡回してるふりで良いでしょ?とりあえず、場所教えとこうと思ってさ…人形持っといてね」
「分かったよ。菜々ちゃん来たら教えてくれ」
西原はジャケットの襟に人形を挟むように入れると、ゆっくり立ち去っていった。




