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よろず屋-百合の衆-  作者: 幹藤 あさ
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6話

むつは足を組むのをやめると、少し尻の位置をずらして西原の方を向いた。


「大怪我して気を失ってさ、血だっていっぱいだし痛そうだったのに、意外とけろっとしてるしさ」


「悪い、心配かけたみたいだな」


「顔色悪いよ。血出てるんだから、鉄分取りなさい鉄分を。貧血気味の人はコーヒーダメなんだから」


「うん、だからココア」


西原は、へらっと笑ってカップをむつの目の前に差し出した。確かに、甘い香りが漂っている。


「…さて、と。そろそろ牧師さんの所に行くぞ。教会で待ち合わせてるんだ」


カップをテーブルに置いて、西原が立ち上がるとむつも日本刀を持って立ち上がった。そして、揃って植物園から出て教会に向かっていった。

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