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6話
「コーヒーはいりましたよ」
「ありがと」
むつはブラックのまま一口飲むと、眉間に深いシワを刻んだ。ざばざばとミルクと砂糖を足している菜々は、首を傾げている。ベッドから立ち上がったむつは、空いているカップにコーヒーを半分入れると湯を足した。首を傾げていた玲子だったが、一口飲むと唇を噛み締めて変な顔をしている。
「次はこの半分で良いよ」
「はい…気を付けます」
玲子もむつに習って薄めている。ミルクと砂糖を大量に入れている菜々は、何ともないのか、ふぅふぅしながら飲んでいた。
「あ、先輩。食欲あればご飯持ってきたので少しでも食べてくださいね?昨日、お米にしなかったので今日はお米にしてもらってありますから」
机にカップを置いた玲子は、紙袋をむつに渡した。むつが礼を言って受け取ると、玲子は床に落ちている服を拾い集めて洗濯物かごに入れたりしている。




