表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-百合の衆-  作者: 幹藤 あさ
287/718

6話

烏に追い付かれ、つつかれている天使の白い羽根がひらひらと舞っている。どう見ても子供を餌としてターゲットにした、性悪な烏の群れにしか見えない。先程まで、天使が凶悪な笑みで素手で烏を捕まえ、むさぼり食っていたが今は立場が逆転している。食われ殺された仲間の仕返しとでも言わんばかりに、烏は尖ったくちばしを天使の柔らかそうな肌に突き立てている。


追い付いた西原は、烏のくちばしにつつかれながらも、その中から天使を抱き寄せるようにして助け出そうとしている。後から追い付いたむつは、形振り構っていられないのか、素手で烏を掴んで乱暴にも地面に叩き落としている。


むつと西原の奮闘があってか、身動きがとれるようになった天使は、ぷっくりと桜色の唇を大きく開けると、少し離れた場所に立っている生徒の方に向かおうとしている。


むつは、この烏の群れや天使を見ても動じる事なくただ、立っている生徒を不審に思っていた。驚きもせず、ただじっと事の成り行きを見ているような、そんな雰囲気だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ