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5話
むつはコーヒーのおかわりを入れると、床にあぐらをかいて座った。ボリボリとハバネロの真っ赤な菓子を数個、 とめて口に入れて噛みうんうんと頷いた。
「あの、それで…何してて夕飯来なかったんですか?警察もいっぱい来て…部活の顧問が行方不明の子が見付かったって言ってましたけど」
「うん、他には何か聞いた?」
「えっと…夕食が済んだらすぐに部屋に戻るようにって。寮から出るのは禁止だって言ってました。玄関の施錠もするって…だから、先輩がその前に戻ってきてくれて良かったですよ」
施錠される前に戻れて良かったと、むつも思っていた。やはり生徒が学園内で殺されたとなると、他の生徒に害が出ないように守ろうとするのは仕方ないか、とむつは納得していた。
「あの、先輩?西原さんとはお会い出来ましたか?険しい顔して歩いてるのは見掛けたんですけど」
「うん、会って話出来たよ」




