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5話
仕事の話になると、むつも西原も険しい表情を浮かべた。3人のうちの1人が、学園内で死体として見付かったとなると、残る2人もすでに亡くなって何処かに置き去りにされているか、これからそうなるか、どちらも大いにある可能性だった。
「それで、どうしてもお前に言っておかないといけない事があるんだけどな」
「夜は寮から出るな?」
「…先に言うなよ。そう、夜は外に出るな。何が起きるか分からないし、遺体が学園内で発見された以上は内部に犯人がいる」
「それもシスターと同一犯」
西原はテーブルに置いてあった缶の灰皿を引き寄せると、タバコを吸い始めた。
「そう思うか?」
「シスターのは聞いただけだけど…たぶん、そうかなって。だから、先輩も外に出るなって言ってるんじゃないの?」




