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よろず屋-百合の衆-  作者: 幹藤 あさ
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5話

「少子化社会に貢献する?」


「ちゃんと責任持てる範囲にしときなよ?あっちにもこっちにも種まきなんてやめてさ」


むつがくすくす笑いながら言うと、西原はむつの手を取って立ち止まった。何あったのかと、むつはいぶかしんだが、そうではなさそうだった。


「何?」


「あっちにもこっちにもって、俺は浮気した事ないだろ?」


「そうね…って何?怒ってんの?」


手を掴んだまま、西原はむすっとしたような顔をしてずんずんと歩いていく。むつは諦めたような顔をして、手をそのままにして後からついていく。


西原が何で怒ったのかさっぱり分からないむつは、黙って歩きながら、辺りを見回していた。

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