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よろず屋-百合の衆-  作者: 幹藤 あさ
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4話

「学年で制服違うとか…異色すぎる」


むつは想像したのか、くすっと笑った。笑われた西原は恥ずかしかったのか、少しだけ足早にむつを案内するように教会に向かって行った。


「にしても…制服かスーツかで見え方って違ってくるもんなのかねぇ」


「それは気分の問題だろ?」


「それはあるかも…あっ、あれが教会?」


尖った屋根が見えてくると、むつは少し目を細めて足を止めた。むつが止まったのに気付いた西原も立ち止まって、振り向いた。どうかしたのかと思うと、むつの視線は屋根の方にそそがれていた。


「烏」


屋根の近くや柵に烏がとまっているのを見付けたむつは、指差した。西原は険しい顔をして、じっと烏に注目していた。向こうも、むつと西原をじっと見ているようだった。


「あいつらも、さっきのみたいなのか?」


「かもしれない。やけに集まってるね」


むつは、じっと烏を見ていたが大丈夫だと判断したのか、教会に向かって歩き出した。

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