4話
「はーっ!?邪魔って何よ‼あ、あんたまた、むつにちょっかいかけてるのね?うっとーしい」
菜々と西原の口喧嘩がまた始まりそうだと思ったむつは、そろそろと2人から離れた。
「うっとーしい?お前もな‼むつにベタベタしすぎなんだよ。そんなんだから、いつまでも男出来ないんだろ」
「余計なお世話よ‼むつが居ればいいし」
「痛いやつだな、もしかして処女か?」
「菜々ー?これ着て良いの?ねぇ…着るよ?」
むつは聞いてないと分かっていたが、一応断りを入れて、菜々が持ってきたスーツに着替えようとむつは植物の中に入って行くとシャツを脱ぎ始めた。
「そんな事聞く!??本当にデリカシーないわね‼だから、モテないよの‼」
「デリカシーなくても、むつとは付き合えるから良いんだよ‼」
「いやいやいや、むつとはもう付き合わせないわよ…って、付き合ってんの?寄り戻った‼?」
「まだ、だよ‼デートに誘っただけだ」
「デート!?意味分かんない‼そんなの、ぶち壊しに行ってやるわよ‼ねぇ、むつ‼いつデートなの…ってあれ?」
菜々が振り向くと、むつは居なかった。
「むつー?あんたのせいで、むつが居ないじゃないのよ‼あの子、すーぐふらっと居なくなるんだからね」
「んな事知ってる‼ったく、菜々ちゃんを構ってやらないで、むつの隣に居れば良かった」




