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3話
西原が目を覚ますと、冬四郎は床に座ったまま腕を組んで眠っていた。ずきずきと頭が痛んだが、起きないわけにはいかない。ゆっくり身体を起こすと、かすかな音に反応したのか冬四郎が、ちらっと西原の方を見た。
「おはよう」
「おはようございます…昨日は酒の勢いとは言えど失礼な事を言ったあげく、この失態をして、本当にすみません」
冬四郎は腰をひねって、ばきばきと鳴らすと立ち上がった。そして、キッチンに行くとコーヒーを淹れて戻ってきた。
「気にするな。それより…捜査はどうなんだ?」
「宮前さんは、むつにつきまとう虫より事件のが大事なんですか?」
コーヒーを受け取った西原は、苦さでなのか冬四郎の態度になのか顔をしかめていた。
「いや、むつが迎えに来てくれって言ってたからな。捜査が進まないと困るんだよ」
「…そうですか。やっぱり宮前さん嫌いです」
「妬くなよ、仕方ないだろ?むつとの付き合いはお前より長いんだからな」
西原が捜査状況を話そうとしないと分かると、冬四郎はシャワーを浴びる為に立ち上がった。西原は、むっとした顔をして、冬四郎の引き締まった身体をそれでもちらちら見ていた。
「何だよ?俺の処女はやらんぞ」




