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ポポイちゃん  作者: 初生 聖
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出会い

ポポイがあーちゃんのところに来たのは10年前の夏。

外では花火が打ち上げられていた。ここでは7月4日を独立記念日として花火を打ち上げるらしい。


ポポイは花火の音を遠くに聞きながら、いつものように部屋で寝ていた。

花火の音が消えて静かになったな〜と思っていたら、トットットと当時のママの足音が聞こえてきた。

「あ、帰ってきたんだな〜」と目はつむったままウトウトと足音を聞いていた。

カラコロってポポイのおもちゃの音がする。それに合わせてガサガサとごはんの箱の音もする。なんだか落ち着かないママの足音・・・・ポポイのものを片付けているのかなぁと意識の遠いところと夢の中間でふわふわとしていた。

カッチャってドアが開く音がしたかと思ったら、

「ポポイ・・・・」ってぎゅっと抱きしめられた。いつもぎゅっとしてくるけど、いつもと違ってその時はもっと力が入ってた。

「ママ?ママ?苦しいよ〜」とあくびをしながら鳴くと

「今日からあーちゃんのところにお世話になるんだよ。ママ、半年経ったら、ちゃんと迎えに来るからね。良い子にしていてね。」とカゴに押し込められた。

「え?ママ、ママ、なに?なに言っているの?」

って鳴いたけど、ママはポポイのおもちゃとごはんにママの匂いのついた寝袋を知らない人に渡していた。

「え?ポポイのおもちゃにごはん・・・・」

最後にポポイの入っているカゴをその知らない人に「よろしくお願いします」って鼻に涙をつまらせて、寂しそうな声で言っていた。

その知らない人は「はい。わかりました。」ってポポイに「こんばんは〜大丈夫だよ〜」って優しく言ってくれたけど、ポポイは「ママ〜ママ〜」って鳴いた。

でも、すぐにその知らない人はポポイと一緒に車に乗って、車を運転していたもう一人の知らない人に「ありがとう」って言って車が走りだした。

怖かった。何が起こっているのか全然わからなくて、カゴの中で静かに「まま〜・・・・まま〜・・・」って鳴いた。

この知らない人は車の中でポポイに「怖がらなくて大丈夫だよ〜これから一緒に住むんだよ〜」って優しく声をかけてくれていた。

良くわからなけど、この知らない人のいう事を聞いた方が良さそうだ。

この知らない人があーちゃんで車を運転したいたのがそのお友達のフーちゃんだった。

これからポポイはこの二人と長いお付き合いになっていくんだけれども、その時は全然わからなかった。

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