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ぼくの詩集

蛹ごっこ

作者: 桜井あんじ

秋です

蛹の 季節です


とりあえずおふとんで作った繭に くるくると くるまって

ぼくは にんげんに生まれてしまった 意味をかんがえる

これは一体なんの まちがいなのかと

ぼく 桜の樹とかが よかったのに


でも そんなこともう いいんだもんね

さなぎになって ねむったら

目覚めるときには ちがういきものになって

出てこられるに ちがいない

だから ぼくは 蛹ごっこ

蛹のまま 時々くるりと回転 うふふ


なんてね

小説じゃあるまいし そんなこと

現実に あるわけないよね

でも


ぼくの身体に密着して つつみこむ繭が

ぼくと世界の隙間をも ぴったりと埋めてくれる

ぼくはそれで ひょっとしたら ぼくも

世界とうまくやっていける そんな気がして

それで ぼくは 蛹ごっこ


あああ このまま ぼく ほんとに

さなぎになって そのあとは ちょうちょになって

フワフワと どこかに 飛んでゆけたら いいなあ


蛹ごっこ

あなたもこの秋 いかがですか

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