呟き姫
コメディアンのように自分を笑う呟き。
たった百四十の文字に想いを載せて、言外に込める暗い矜持。
だからふと答えたくなる、貴方の夢は確かに伝わっていると。
輝け!その呟き、誰も見なくとも、僕が見ている。
リツイートに目まぐるしく賛否を呟く。
たった百四十の文字で社会を論じ、言外に込める暗い悔恨
だからふと答えたくなる、貴方の怒りは確かに伝わっていると
響け!その呟き。誰も聞かなくとも、僕が聞いている。
珍しい写真をさも自慢そうに呟く。
たった百四十の文字を虚構で覆い、言外にこめる暗い真実。
だからふと答えたくなる、貴方の嘘は確かに伝わっていると。
伝われ!その呟き。誰も読まなくとも、僕が読んでいる。
いつも会話の最後を締めくくる貴方の呟き。
たった百四十の文字で線を繋ぎ、言外に込める暗い寂寞
だからふと答えたくなる、貴方の孤独は確かに伝わっていると
広がれ!その呟き。誰も気づいていなくとも、僕が気づいている。
泡沫のように消えていく呟きも、いつかは僕の心につもる塵となる。
だから、呟いてほしい、たとえ僕が答えなくても。
もしも、貴方が呟かなくなったら、僕はその塵を払うだろう。
もしも、貴方が夢をかなえたのなら、僕はその塵を払うだろう。
もしも、貴方が正義の上に立つのなら、僕はその塵を払うだろう。
もしも、貴方が真実を語るのなら、僕はその塵を払うだろう。
もしも、貴方が孤独をしまい込んだのなら、僕はその塵を払うだろう。
もしも、貴方が呟かなくなったら、僕はその塵を払うだろう。
なぜなら僕は貴方の塵置場なのだから。




