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積乱雲少女と翡翠王子

昔々のある夏の日のこと


気まぐれな夏の積乱雲、気まぐれに人型をまねてみた。

積乱雲少女と翡翠王子

この二人が山の頂で出会ったのは偶然だと言われている。


雲のように輝く肌の少女が、翡翠の瞳を見初める。

積乱雲少女と翡翠王子

この二人が恋に落ちたという伝説がある。


積乱雲のように勇壮な少女が、翡翠の暖かさに癒される。

積乱雲少女と翡翠王子

この二人が何に触れたのか誰も知らない。


雷鳴をとどろかせた少女が、翡翠の壁の前で耳をふさぐ。

積乱雲少女と翡翠王子

この二人が何に怯えたのか誰も知らない。


氷雨で地を穿つ少女が、翡翠の柔らかさに手を緩める。

積乱雲少女と翡翠王子

この二人が何を決意したのか誰も知らない。


渦巻く風と翡翠の剣が国を守ったと言う伝説がある。

積乱雲少女と翡翠王子

この二人が何と戦ったのか誰も知らない。


翡翠の剣は、空に舞い上がり雲に吸い込まれた。

積乱雲少女と翡翠王子

この二人がどこへ行ったのか誰も知らない。



いつもの夏、空を引き締めるかのように鎮座する積乱雲。

いつもの夏、山の頂に鎮座する小さな翡翠の神殿。

積乱雲少女と翡翠王子

この二人の恋の結末を知る者はいないけれど

神殿の屋根はいつも積乱雲を映している。


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