High School Kill Me.
窓際の一番後ろ、そこが空席だろうと、クラスは変わらないんです。
明里ちゃんは楽しそうに笑います。詩織ちゃんは彼氏と惚気ます。
今日は僕がそこに居るから、クラスは何だか静かな模様です。
『学校に来なさい』と先生方が怒って言って
『学校に行きなさい』と両親は怒鳴って言います
僕の気持ちを知っているのですか?
切り傷だらけの左腕と色を失った僕の心を……。
知っているのですか?
僕は高校に殺されていく
僕はクラスの皆に殺されていく
僕は先生方に殺されていく
僕は両親の愛に殺されていく
窓際の一番後ろ、そこから君の事をチラチラ見ているのです。
君はいつも幸せそうに笑います。君は僕の太陽なのだ、と思います。
授業中、僕と目が合った君は綺麗な笑顔で微笑んでくれた……。
『学校に来るな』ってクラスの皆は僕に言う
『学校を辞めちまえ』って先生方は呆れて言います。
矛盾という言葉があるのです。
僕の居場所は『居るべき』此処で、『嫌われた』此処で……。
どうしたらいいのですか?
僕は高校に殺されていく
僕はクラスの皆に殺されていく
僕は先生方に殺されていく
なのに……君は僕と目が合って微笑んでくれたのです。
天使にしか見えなくて、死んだのだと思ったのです
だから僕は左腕を切り裂いてみるのです
それでも、やっぱり赤色は滴れたのです……。
僕は高校を殺したい
可愛い君を連れ去って
僕はクラスの皆を殺したい
可愛い君を連れ去って
僕はもう死んでるみたいです
だから天使さん、どうか僕にまた微笑んで……。
動く心臓なんか無くなっていい
天使の笑顔が見れるのなら……。
僕は高校を殺したい