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圧倒的..そして新展開

「こいつ...急になんだ?」


男は困惑している


それもそうだろう。俺だって困惑している。


急に体が軽くなって力が溢れ出してきたんだよ?そりゃ困惑するでしょ


「異彩さん?大丈夫なんですか?」


「ああ。大丈夫、少し任せてくれ。今は力がみなぎってくるんだ」


「わかりました・・・よろしくお願いします」


と、言った瞬間。プツンと糸が切れたかのように雫は倒れた


倒れる雫を俺は支え、呟いた


「お疲れ...サポート助かった」


そう。実は俺が男と戦えたのは、雫のおかげだ


攻撃を受け流すのにもある程度力が必要だ。力がないと受け流す前に押し切られて逆にピンチになってしまうからだ


しかし俺が受け流せて反撃まで出来たのは、雫がかけてくれた腕力強化のおかげだ


そして雫は効果時間が切れるたびにすぐにかけなおしてくれるようにしてくれたので、とても精神的に疲労が溜まっただろう。


それに、この鬼ごっこが始まってから雫はずっと俺の傍にいてくれて頑張ってくれたので、そこらへんのことも踏まえると十二分に頑張ってくれた


(これで少しは休んでもらいたいな。うん)


「さて…と」


俺は戦闘に巻き込まれないような位置に雫を寝かせ、振り向いた


「そんじゃ。やろうぜ」


仰向けに倒れている男を軽く睨むと


「ひっ…」


その男は仰向けの状態から後退りをする


「はは、待てよ…仲良くしようぜ?」


それを一歩一歩ゆっくり追いかける


「来るな、来るな…」


ソイツは後退りから立ち上がり、体育館から逃げようとする


「ははは?マテや」


縮地を一切使わず、脚の力だけで跳躍し、男の前に移動する


「んな…おかしすぎる」


「んじゃあ。もうそろそろ攻撃していいな?」


一応、男に訊く。まあ、Noと言われても終わらすんだが


「ゆ、許してくれ…頼む」


(おっと、命乞いときたか)


「あー。残念ながらそれは無理だな」


そもそもこれで許してしまったら後が怖いしな

それに雫に攻撃しようとした奴を許すわけにはいけない


「んまぁ、そういうことだ」


それじゃ、と一言おいて


『あの世でくたばれ』


と、無慈悲にナイフを振るった




「...はぁ、犯罪に手を染めてしまったか」


寝ている雫の傍で溜息をつく


あれから、男の死体を適当に隠し、雫を抱えてとある教室にまで来た


「そろそろ起きてくださいよ...姫様」


と、寝ているであろう雫の耳元で呟く


「ふえ?」


次の瞬間。顔を真っ赤にしながら雫が起き上がった


「ん。おはよ」


「あ、え…おはよう?」


雫は困惑しているようだ。まさか起きるとは思わなかった


「ね、ねぇ異彩さん?」


「どうされました?」


雫は恐る恐るという感じで質問をしてきた


「先ほどのは一体何でしょうかね?」


「悪ふざけですね。はい」


俺は即答する


「...」


雫は無言で頬を膨らませている


「あはは、ごめんて。許して?」


「はぁ、まあ私を助けてくれたので許してあげます」


一応許してくれたのだが、まだ不満があるようです


「えっと、まだ不満がお持ちで?」


「そんなことないですよー」


「いや絶対お持ちですよね?」


プイッと可愛らしく顔を背ける


「また危ないことをしたこととか怒ってませんよー」


「あぁ、それは...すいませんでした」


いや本当にすいませんでした。でもさ?しょうがないっすよね?次から次へと危険なことが起こってるんだもん。ね?


「まあいいですよー」


「ところで雫さんや」


「どうしました?お馬鹿さん(異彩さん)


うん完全におかしかったよね?気にしたら負けかな?


「そろそろさんを外していただけませんかね?」


「あー...外さないとダメ?」


「だーめ」


「むー...わかったよ。異彩」


「それでよし」


これで違和感が消えましたね。

あれ?なんで俺違和感感じてるの?前はさん付けされてなかったのかな?


「お、いたいた」


「お?」


教室の入り口から声がしたのでそちらを見てみると、そこにはオレンジの髪の少年と、その仲間たちが居た


「おーお前ら無事だったかー?」


「それはこっちの台詞だぞ。鳩鏡」


「おろ?」


無事かどうかを聞いたところ。赤メッシュに言い返されたわ


「まあ、こっちは無事だよ。てかなんか力が漲るわ」


「それはよかったな。こちらも特になかったぞ」


それはよかった。なんかあったらどうしようか考えてたところだ


「ねぇ。ちょっといい?」


「「ん?」」


無事を確認しあった後。赤メッシュの後ろにいた男子が俺たちに声をかけた


「海松。どした?」


オレンジ髪の少年が声をかけた根暗な男子に訊く


「さっき、これを見つけた」


「っと、これは?」


「図書室のカギ...」


「「「図書室の鍵!!??」」」


図書室の鍵はとてもいい展開かもしれない

なぜなら、図書室には本が沢山ある。つまり、情報がいっぱいある


「これ。いいこと..かな?」


「そうだな。とてもいい展開だ」


「とりあえず図書室に行くことにするか!」


「そうだね!はやく行こ異彩!」


「わーったわーった」


俺は雫に引っ張られながら図書室に向かうのだった...

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