表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/25

謔ェ鬲斐ョ繝薙Ν

少し目に力を入れ、瞼を開ける。


「ふぅ。やっぱしこの体はいいな。よく慣れてる」


俺は"借りた"体を軽く動かしながら呟いた。


いつぶりだろうか...

この体を借りたのは…


「...覚えてねぇや」


確か最後に借りてから1000年くらいは経ってたはずだ


そう考えると時の流れは早いな


「っと。懐かしむのもこのくらいにしとくか」


そして俺は目の前を見据える


そこには…この体の主を殺した張本人…


"鬼"


がそこにいた。


「さぁって...俺の主を殺した罪は重いぞ」


俺はニヤッと口を歪ませ、手を目の前に突き出した


直後、手の先から紫の電流が流れだし、一つの球体を生成していく


ハンドボールくらいのサイズになると、俺はそれを思い切り鬼へ向かって発射した


その球は普通の人間では捉えることのできない速度で鬼の鳩尾へと飛んでいった


「ッ!!??」


鬼はギリギリのところでそれを避けようとするが、少し遅かった


球は拡大し、避けようとする鬼の肘に丁度当たった...


「ふむ。流石に対応くらいは出来るか」


俺は目の前でうずくまる鬼を眺めつつ再びチャージを始める


そして、チャージが完了し、再び撃とうとすると、横の通路から人間の声がした


「えぇ!?異彩生きてんじゃん!!」


「ていうか異彩おかしくないか?」


「うん...異彩さんあんな攻撃使ったことないけど...」


横を見ると、そこには四人の人間が立っていた


(あれは...カムイの仲間か)


「おい。カムイの仲間達。少し離れとけ」


俺は少し忠告をしておく。俺の攻撃は地味に範囲が広い為。今立ってる位置だと当たるのだ

俺なりの配慮だったんだが...


「「「な...なんか違う…」」」


三人は口をそろえて言った


違うとはなんだ違うとは…初対面の人に向かって失礼だぞ。


…まぁ人ではないが


「はぁ。話は後だ。はよ退け」


「「「わ、わかりました」」」


俺が少し目を細めて言うと、三人はすぐさがった


「はぁ、そんじゃ。終わりだ」


クソでかため息をつき、俺はハンドボールサイズの光る球体を未だにうずくまっている鬼に投げつけた。


直後。途轍もない衝撃と光が俺達を襲った


「ふぅ。一丁上がりっと」


光が消え、視界が鮮明になると、目の前には少し焦げた廊下だけが残っていた


鬼は跡形もなく消滅したようだ


「弱かったな」


こんな奴にあいつが負けたのか。これは早急に手を打つべきだな


そんなことを考えていると、先ほどの人間が視界に入った


と、そこで俺は気づいた。


(あれ…?そいえば最初四人居なかったか?)


俺はハッとする。そして少しあたりを見回すと…


横の廊下の少し先に行った所で人間が倒れてるのが見えた


「あーあ。やっちったな」


頭をかきながら呟く。


他の人間達は倒れていることに気づき、そいつに近づく


赤メッシュの少年が少し頬を叩くと目が覚めたので、幸い重傷ではなかった


「おい異彩!なんだ今のは!?」


赤メッシュが俺に問いてくる


まぁ、当たり前か


「あーそうだなぁ。今のは俺の力だ」


「でも、異彩さんあんな感じの技使ってませんでしたよね?」


赤メッシュの後ろから黒髪の少女が顔を出す


「ん~めんどっちいな。まぁ、今から話すことよくきけ」


俺はめんどくなったので、すべて説明することにした


「まず、大前提として俺は異彩じゃない」


「「「えぇ!?」」」


三人は当たり前のように驚く。


(まぁ。そりゃ驚くよな)


「じゃあ俺は何だって話なんだが…」


とりあえず三人のリアクションは無視して話を続ける


「とある理由でこいつの中に入っているもう一つの人格とでも思ってもらって構わない。

それで、本来なら鬼に殺されたこいつの体を俺が修復して俺が出てきたってわけだ」


この時。三人は思った


(話が飛躍しすぎなんだよなぁ...)


「それで…今異彩くんはどうなってるの?」


と、今までずっと静かだった少年が口を開いた


「安心しろ。多分もうすぐ起きる」


「良かった…」


と、黒髪少女は胸を撫で下ろす


「む?ああ、そろそろか」


俺は一人で頷く


4人は当たり前だが、頭の上にクエスチョンマークが浮かぶ


「ああ、すまんな。そろそろ時間らしい。だから少し寝ることにする」


俺は簡潔に言った


「交代するってこと?」


オレンジ色の少年が問いてくる


「ああ、そういうことだ。だからこいつが起きるまで周りを警戒していてくれ」


「わかった!鬼討伐感謝する!」


赤メッシュの言葉を聴いた後、俺の意識は闇に落ちた…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ