ヤンデレファイト……レディィィーゴー!!!
戦闘描写の練習がしたかったのにどうしてこうなった?
「決闘だ!」
「決闘ですわ!」
昼時の食堂に一組のカップルの声が響く。
私は近くにいた友人に声をかけた。
「何?トラブル?」
「うん。あそこのスカッシュ様とマレイン様は婚約者どうしなんだけどお互いに束縛しようとしたらしくて。」
見ると二人は目からハイライトを消して激しく剣を打ち合わせている。
「スカッシュ様!!今日話していた女は、だれですの!?私というものがありながら………ユルセナイ…」
マレイン様が神速の突きを放つ
それをスカッシュ様は、足を半歩引くことで避けた。
「いい加減にしろマレイン!!彼女はただのクラスメイトだ。というか、君こそどこの馬の骨とも知れない男と話してただろ!お前こそ俺がコンナニモアイシテイルノニ!!」
スカッシュ様も、負けじと左下から逆袈裟に切り上げた。
「フフフ…わかりましたわスカッシュ様…やはりあなたは私が捕まえていなければいけないのね?」
マレイン様は後ろに下がりスカッシュ様の攻撃を避けると、どこからか鎖を取り出した。
「さぁ、覚悟なさってワタシシカメニハイラナイヨウニシテアゲマスワ。」
「それはこちらのセリフだよ。マレイン。やりたくないけど君がボク以外を見るなら仕方ない。縛ってドロドロにアイシテアゲヨウ。」
そういうとスカッシュ様は剣を捨てて手錠を構えた。
「サア、マレインコノ異世界の捕縛道具デキミヲツカマエヨウ。」
二人のの距離は5メートル程度、そこから二人はお互いに距離を詰めるため走り出した。
「くらえぇぇー!!マレイィーン!!!!そぉーーくばく千日封じィィーー!!!」
「スカッシュさまぁぁーーー!!おかくごぉぉーー!!!禁縛くさりだまァァーー!!!」
お互いの技が二人を捕らえスカッシュ様は鎖で玉になり
マレイン様は手錠で両手両足を縛られ1の字になった。
「それまで!!両者戦闘不能によりこの勝負引き分けとする!!」
この戦いを見ていた男子の一人が決闘の終了を告げるとお二人の従者が縛られて動けない二人をつれていった。
その後、ワタシにとってこの決闘は二つの影響を与えた。
ひとつは、食堂で決闘したため昼食を食べそびれたこと。
もうひとつは、「ねぇ?婚約者である僕を差し置いて誰と話しているの?」スカッシュ様と交遊関係にあった婚約者がヤンデレになったことである。
みんなは食堂で決闘しないようにね