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退魔の魔術師  作者: 霜野睦月
第3章 衝突
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じわじわとブックマークが増えてきている事に驚きを隠せない作者です

母の鈴花が執行部へ圧をかけて数日、近状報告が上がってきたのは深々と雪が降り積もる寒い日の朝だった。

リビングに設置した炬燵から出たくない一心で引き篭っていたが、否応なしに玄関の鍵とが開けられたので入ってきた人物を視線だけで出迎える事にした。


「姉が来た」


「うるせえ帰れ」


「ついでに桜さんも連れてきた」


「何故連れてくる」


「バージョンアップしたところを見せたくて」


「おい、一体何を……へあ!?」


「あはは……お邪魔します?ただいま?」


「いやいやいやいやいや!後ろ!おかしい!」


「出掛けるって言ったらみんな着いてきちゃって」


七神家に居着いた霊獣達がぞろぞろと入ってくる様はプチ百鬼夜行。

ましろやコマはもちろんの事、虎に亀に蛇に狐に兎に鼠、何なら初見の奴までいるではないか。

明らかに増えている。実家にいた頃より確実に増えている。

あ、何か厳ついけどやたら毛並みの良い熊がこっちに手を振ってきた。


「今まで見た事ない奴もいますよね!?」


「祐介君の実家でみんなの世話をしてたら評判になっちゃって。何か連絡網?みたいなのがあるらしいんだけど、行き場を無くした子達がどんどん集まって増えていっちゃったんだよね。鈴花さんも別に気にしないって言ってたからつい」


桜に撫でられる熊、恥ずかしそうに頭をかくな。人間味あり過ぎだろ。


「統率は取れているんです?」


「そこは大丈夫。良い子達だから言う事聞いてくれてるよ。ほら、祐介君に挨拶」


「「「「「「「(……ぺこり)」」」」」」」


「ね?」


「……頭が痛くなってきた」


「お披露目も終わったから報告」


「そうだったね。えっと……あ、いたいた、ぴーちゃんよろしく」


ちょこんと炬燵のテーブルに舞い降りた鳥の霊獣から発せられたのは鈴花の声。


「『祐介聞いとるか?桜ちゃん凄いことになっとるやろ?驚いたか?まあとりあえずそれは置いといて、執行部とむっちゃん、音羽ちゃんの三箇所からの報告のまとめや。被害状況は深刻。敵は確実に力をつけとる。やけど朗報もある。片霧紫艶かたぎりしえん、そう名乗っとる魔術師が黒や。居場所も割れとる。ええか、決戦は近いで』」


「との事です」


「伝書鳩かい!あ、いてっこらっつつくなっ」


「ぴーちゃんは伝書鳩って言われるの嫌いだもんね」


「(ぷんぷんっ)」


「言語理解が良好なようで……」


「それでどうするの?」


「どうもこうも……やるしかないですね」


「私は待つ事しか出来ない?」


「桜さんは……うん、待ってて下さい」


「分かった、期待してるね」


いつの日かと同じ返事をされ、互いに自然と笑みが零れた。











「……何だか良い雰囲気……桜さんも仲間入り?」


「違うよ飛鳥さん!?」


あーあ、もう雰囲気ぶち壊しだよ。

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