ジェットコースター・頂上
『生きている間は絶対に味わうことのない恐怖をご堪能ください』
そっから先はあまりにも悲惨で、目を背けたくなるような光景が広がっていた。
『まずは人が行く六道について説明するわね~・・・あれ?なんでアタシがこんなことしてるのよ。
カイト!あなたが担当なんだから、説明はよろしく』
『六道・・・天国・・・人間界・・・地獄界・・・えぇっと』
『餓鬼界、阿修羅界、畜生界、よ!』
カイトは説明するのも、覚えるのも苦手だから、アタシが説明するわね。
そういって、モナカは説明に入ったが、ミクには何を言ってるのかさっぱりだった。
「あの、正直に言っていいですか?」
『なによ?』
「説明されてもわからないので、行ってみた方が早いんじゃ・・・」
『あなた・・・地獄の説明も受けずに行くなんて、結構度胸あるのね。
いいわ。その度胸を見込んで、アタシがアドバイスを上げる。生きて帰ってきなさい
地獄にはこれまで死んでいった魂が生前の姿のままさまよっているから、助けようなんておっもわないことね』
そういった直後、ジェットコースターは下り始めた。
_三途の川_
『あの世とこの世の境目にある川。善い行いをしたものは遠くにある橋を渡っていくことができる。
普通に悪いことも善いこともした人は浅瀬を渡っていく。
__では、悪い行いをした人はどうなるのか、それを下りの道では体験することになる。』
そんなアナウンスが入ったと思ったら、急に乗っていたものが揺れた。
(これからいったい何が始まるの・・・?怖い・・・ただでさえジェットコースター苦手なのに)
そんなミクの心の中など、機械が汲んでくれる筈もなく、ゆっくりと、だが確実に降下し始めた。
_調整室_
「カイト!あなた説明するの下手すぎ~」
「モナカがしてくれて・・・助かった・・・ありがと」
そう言われて顔が赤くなったモナカ。正直、カイトは天然たらしなのでは?と思うグレイ。
「そそそ、そんな感謝されたって、嬉しくなんてないわよ///」
「そなの・・・?ごめん・・・」
「はいはい、その辺にして、彼が帰ってくる前に報告する内容まとめるよ」
そういって、グレイは開いてる席に座った。開いてる席は三つ。