裏野ドリームランド
_二年前、ある学校_
「ねぇ、裏野ドリームランドのウワサ、知ってる?」
「え?それって、あの廃園になったところだよね?」
「そうだよ。あそこがなんで廃園になったのか、今夜確かめに行こうよ」
「嫌だよ・・・怖いじゃん!」
「そう?なら、私一人で行ってくるわ」
それが、あの子と交わした最後の会話。
_四年前、ある遊園地_
誰もいないはずの遊園地に、六人の人影があった。
「ねぇ、どうするのさ。このままじゃ、商売あがったりだよ」
「いったいどこで覚えたのよそんな言葉・・・」
「・・・そんなことより、ウワサを止めることを考えた方が」
「確かに。このままじゃ、この遊園地はつぶれてしまう」
「でも、どうすれば__」
「子供、来させる。商売、繁盛」
「それって誘拐なんじゃ・・・」
その後、その遊園地で子供がいなくなる事件が連発した。
_現在、遊園地前_
今では誰も立ち寄らなくなった遊園地。廃園になってからすでに四年がたっていた。
「本当にここかな?」
廃園になった遊園地の前には、一人の少女が立っている。
錆びた入り口が、不気味な雰囲気を出している。
『いらっしゃいませ!ようこそ裏野ドリームランドへ!』
入り口に立てば自動的に放送が入るようになっているのか、アナウンスが流れた。
「こんなことしてても何も変わらないのに・・・早く、早くあの子を助けないと・・・」
あの子というのは、二年前にこの遊園地で行方不明になった少女がの友達である。
「勇気を出さないと・・・あの子に笑られる」
そういって、少女は一歩を踏み出した。