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クマとハチミツ

ある日、店の中、クマさんに、出逢った。


何でもスタインさんが教えてくれたようで。

売り上げが増えるなら別にいいかなぁ、と。

そのクマさんはパッと見『ぬいぐるみに命が宿った某ダメクマ』のような風貌で、名前はトムさん。

もちろんトムさんも冒険者で「その背だと苦労しないのか?」と訊いたところ、省エネスタイルらしく必要に応じて大きくする事は出来るそうだ。


で、そのトムさん今は何も着ていないように見える。まんまヌイグルミだわな。

そのことを指摘すると「毛が硬いから大丈夫」との事。便利だねぇ。

一応サイズが変わる鎧もあるんだが高すぎて買えないそうだ。

金貨100枚だとか・・・・・・100万?・・・・・・わぉ。

絶対ソレ魔法かかってるよね?でなければそんな高額にはならんだろ。


鎧の話で盛り上がったが、トムさんはハチミツが欲しいんだって。

スタインさんが『あの店の魚肉ソーセージってのが美味いんだよ』ってオススメしてくれて食べ物は間違いなさそうという判断をしたと。

ハチミツかぁ。ちょいと裏に行って在庫調べてくるかなぁ。


数種のハチミツをカゴに入れて裏から出る。

よく見る市販品、そこそこのやつ、高級なやつ、銀座で屋上で作ったやつ・・・。

「とりあえず今あるのはこれくらいですね」

言いながら市販品を開封する。トムさんはさっきからハチミツをガン見してる。

「これは一番安いヤツです」

レジ下にあったアイス用の木製スプーンにハチミツを垂らして渡す。

「☆¨△§£々ф〒Й€!!!」

言語は理解出来なかったが、美味いという事は理解できた。

しかもテンションが上がったせいか大きくなっていた。

んーっと、プーさんですかね・・・?黄色いクマの。

日本人的にはどっちでも人気出そうだなこの人(?)は。

金額を聞いてきたので市販品は銅貨5枚だと答えると、ビックリした顔をしていた。

「そんなに安くていいの・・・?」

一応向こう側のレートとこっちの物価を合わせた額なんだけどなぁ。

「大量生産できるからこの金額なんですよ」と言うと理解してくれた。

もっと高いのはいくらぐらい?と訊かれたので銀貨1枚から金貨数枚レベルまで山ほどあると答えたら、また興奮していた。


とりあえず、今日は開封した市販品をお買い上げ頂いた。

なんでも「これで暫くは生きていける」だそうで・・・。

値が張るやつはもっと稼いだら買いに来ると言い、裏に1種類ずつストックする事が決まった。いつ来るか分からないからね。

最近はクマと言われると中年ダメ熊しか浮かびません。


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