表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
半妖師〈ハンヨウジ〉  作者: 神暁翼
10/51

双銃の陰陽師

〈第8章 双銃の陰陽師〉


期末試験が終わり、梅雨も明け、ついに夏に突入しました。

7月です。

教室もジワジワとした熱気がありとても嫌な暑さです。

大輝君はこんな感じです。


「あちぃーー。俺の体が溶けていくぅーー」


でもこの暑さもあと少しの辛抱。

あと一週間でクーラーがつくらしいです。

はぁ、それにしてもとても暑い。

汗をかいてシャツが張り付く。

これじゃ肌が透けちゃうよ

制服も夏服に。

まぁ、ただブレザーを脱いだだけでそこまで変わらないけど。

でもあと20日くらいで夏休み!!

夏休みは家族みんなで四国に行って、お父さんに会いに行きます!!

楽しみだなー♪

あと20日間がんばろう!

あ、授業の始まりのチャイムだ。

またいつもの通りの授業が始まる。


********


大輝達が授業を受けている頃、某、空港では一人の紺色髪の青年がいた。

その青年の横には黒髪の少年と少女がいる。

けして誘拐ではないので注意。

少年少女の年齢は

大体10才くらいだろう。

誰も口を開かない中

少年が口を開く。


「で、これからどうやって

その茨木大輝をさがすの?

お兄ちゃん」


青年が質問に答える。


「これから本部に行き

教えてもらう。 

そしてこいつを探す」


そのことを聞き、少女が口を開く。


「探して何をするの? 

お兄ちゃん」


「決まってんだろ?」と青年は微笑む。そして


「友人と会うんだよ」


この青年の名は渡辺健翔。

   〈わたなべけんと〉


陰陽師 戦闘班の一人。

また新たな友人の登場だ。


「てか、

東京ってどっち?」


彼はとても方向音痴である

「はぁ、お兄ちゃんの方向音痴には困るよ。


ねぇ?綾」と少年 

  〈あや〉


「そうだね。蓮」

     〈れん〉


健翔は少し頬を赤く染ながら言う。


「う、うるせぇ!!

さっさと行くぞ!」 


彼らは空港をあとにした。

そして彼らがその友人に会えたのは数日後であった。


********


学校も終わり、僕と小雪ちゃんと泉と麻生さんで帰っていた。

谷山君はまだ学校で勉強したいらしく一緒に帰るのを断られた。

小雪ちゃんは麻生さんと楽しく話している。

一方泉は僕の横で静かに歩いている。

なぜこんな大人数で帰っているかというとだ。

つい最近、妖怪の奇襲が多いんだ。

だから陰陽師本部からなるべく集団で帰ってほしいと言われたんだ。

その狙いはたぶん僕と小雪ちゃん。

やつらがなぜ小雪ちゃんを狙うのか。

それはまったくわからない

でも僕に対しては大体分かる。

半妖の力だろう。

イレギュラーの力これが関わってくるのだろう。

これから何が起こるかわからない。

小雪ちゃんを巻き込みたくはないが、だが小雪ちゃんに取りついている

妖怪 雪女も祓わなくてはいけない。

まったく、忙しいよ。

そんな考えをしていると

泉が小さな声で言う。


『おい、大輝』


『なんだよ、急に』


『お前さ、霜月と同居してるんだろ?

なんかイベントないのか?』


『イベント?なんだそれ』


『お前は純粋か!

まぁ簡単に言うとだ。

H だよH!』


それを聞いた僕は顔を赤くする

そして叫ぶ!!


「何を言ってるんだ君は!」


「だって、気になるんじゃあないか!!」


「気になるって!

ここで話すことかよ!!」


「だって!青春期まっしぐらの男女が一つ屋根の下で暮らしてるんだぜ!!

いつも気になってしょーがねんだよ!!

今なら霜月もここにいるし聞きやすいんだよ!!」


いきなり叫び始めたから小雪ちゃん達はびっくりしていた!

今の泉ので大体何を話していたかはわかっただろうけどね。

僕はそっと小雪ちゃん方を見る。

小雪ちゃんの顔も赤くなっていた。

だがそこには少し寂しげもあった。

やはりこの前僕がフったからだろう。

色々と考えていると、泉は迫りよってくる!


「さぁ!どうなんだ!!

大輝!!答えろ!!」


僕は答える。


「ヤった事はないよ。

僕が小雪ちゃんの家にいるのは少し事情があるからなんだ。

別に恋人とかじゃないんだ」


「恋人じゃない!?」


と声をあげたのは泉ではなく麻生さんだった。


「小雪ちゃん!恋人じゃなかったの?」


と麻生さん小雪ちゃんの肩を揺さぶりながら問いかける。

小雪ちゃんは困った顔でこちらを見る。

ありゃーこりゃまずいことになったかもな。

麻生さんはさらに小雪ちゃんに問う。


「小雪ちゃん!あなたは嘘をついたの???」


小雪ちゃんは困った顔をで答える。

 

「あ、あのときは言葉の弾みとみんなの威圧感で~…」


「威圧感!!

私そんなすごかったの?」


「そりゃ恐ろしいほどに」


二人は少しの間こんな感じであった。

あ、泉は、恋人じゃないとわかった瞬間いつもの無口の泉に戻った。

期待はずれでつまらなかったのだろう。

そして数分後、ここで別れ道

泉と麻生さん、小雪ちゃんと僕に別れた。

麻生さんは泉がいるから大丈夫だろう。

別れる前に泉に僕は言う。


「襲われたら戦わず、なるべく逃げるんだ。

麻生さんを頼んだよ」


泉は笑いながら言う。


「心配するな、逃げる事しか今は頭にない。

麻生に俺達の仕事がバレたら少し面倒だからな。

あと、お前も霜月の事頼んだぞ?」


「任しときな」


「んじゃ、また明日な、

大輝」


「あぁまたね」


こうして僕達の護衛1日目は終了していった。

そして護衛を始めて5日後

親友との再会と事件が起きる。


********

大輝と健翔が会う日になった。

 

護衛開始して5日が経過した。

今のところ目立った事件はない。

そして今4時間目の授業中だ。

ちなみに体育をやっている。

男子はサッカー、女子はプールだ。

僕達は外で半袖半ズボンで暑いなか動き回っている。

点数は同点だ。

だがこの点数じゃ逆転は十分にありえる。

あと今ボールを持っているのは敵チーム。

敵チームには泉がいる。

その泉が今、ボールを持って攻め込んできた!

僕はディフェンスだ。

なんとしても止めなくては!

泉は次々にメンバー達を抜いてついに僕の方へ!

泉は笑っていた。

つまり僕に対して真っ向勝負する気だろう!

いいだろう!受けてたぜ!

泉はフェイントをかけながら僕の横を過ぎようとしたが僕は上手くフェイントを破りボールを奪い取る!

僕はそのままエースの柳瀬にパスとしようとしたがそのパスは泉によって破られそのままゴール!!

そして試合終了のホイッスルが鳴る。

僕達は負けた。

そして丁度良く授業終了のチャイムが鳴る。

泉はニヤニヤしながら言う。


「大輝ー! 今日はお前が俺のパン奢れよ!」


「くぅ、しょうがないな」


俺達はサッカーとかバスケットボールとか点数のある競技で敵チームになったら何かを奢るという賭けをするんだ。

まぁしょうもないお遊びさ

俺達は昇降口に向かおうとした。

するとある一人の男子が叫ぶ!


「なんだ!この風は!!」


俺達は叫んだ男 子の方を向く。

すると小さな竜巻のような物、【つむじ風】があった

するとそのつむじ風の中から声が聞こえる。


『おい!そこの男!!

この学舎に茨木大輝ってやつと霜月小雪ってアマがいるだろう?どこだ!!』


男子は僕を指差しながら怯えた声で言う。


「いいい、茨木大輝ならあそこにいるよッ!!」


するとつむじ風の中から動物のシルエットが現れる。

そこで僕と泉の頭の中には

一つの妖怪の名が。

その名は【鎌鼬】。

  〈かまいたち〉

鎌鼬とはつむじ風に乗りながら現れる鼬の妖怪。

日本全国に知られているメジャー的な妖怪だ。

そして鎌鼬はとても危険な妖怪の一つだ。

風でここにいる人達を傷つけてしまうかもしれない!

僕はみんなに届く声で言う。


「みんな!校舎に入れ!

早く!!!」


校庭にいる僕のクラスのみんなは何かヤバイと思ったのだろう、みんな急いで校舎に入っていった。

さて僕達の仕事を開始しようか。

僕は泉の方を向く。

泉も半笑いでこちらを向く

これはもし妖怪に攻撃を受けたとき、こちらも攻撃するぞっという合図だ。

僕は左手に柊を登場させる


(今日も頼むよ 柊)


『ふん、久々に喋ったわい

寂しかったぞ』


ふ、いつもの柊で僕は笑った。

泉はいつものアクセサリーを首に着け戦闘体勢に。

鎌鼬のデザインは鼬の前足に鎌が着いているというシンプルなデザインだ。

つむじ風も止み、絶好の攻撃チャンスだ。

先陣をきったのは泉だ。

泉は殴りにかかる!

泉の拳が鎌鼬の頭に当たる瞬間!

つむじ風が現れる!!


「うわぁ!!!」


つむじ風を受けた泉の体操着は多少破れていた。

そこには多少血が滲んでいた。


「ぐぅ!なんて鋭い風だ!

接近戦には相性悪いぜ!」


そう、僕達は接近戦が得意だ。

だから鎌鼬の回りにあるつむじ風はとても邪魔な物だ。

さてどう戦う・・・・

こうなったら僕は妖怪モードになるしかない!

だが!ここは学校。

みんなにあれを見られるのは少し嫌な感じがする。

あの姿はあまり披露したくはない。

く、どうすれば!!

と思っていると後ろですごい強い風が吹く!

僕は後ろを向く!

すると大きな風の繭が学校の校舎とプールを囲んでいた。

これは烏間の能力だな!

これでいっぱい暴れて来いってことだな。

その要求に僕は答えよう!

サンキュー烏間!

僕は自分の指先を少し切り

血を柊に塗る!

そして僕の回りの空気が変わっていきそして雷が発生し僕は光に呑み込まれていく。

そして僕は・・・俺は

もう一人の人格に変わっていくんだ。


******


さて、ここからはこの妖怪の人格の茨木大輝でやって行こうか。

泉がこちらに向かってくる。


「大輝!この風の繭は先生か?」


「あぁそうだろう」


「そっか、んでだ これからどうする?」


「これからか?

俺が囮になる 隙を見て消滅を試みてくれ」


りょーかい!泉はそう言い

作戦は開始される。

俺は鎌鼬に近づいて行く。

そして鎌鼬の回りにあるつむじ風に斬りかかる!

だが弾かれる。

ふ、当たり前か。

俺は攻撃をされないように

退ける。

すると鎌鼬は言う。


「け、茨木大輝だと聞いて少しは恐れてはいたが全然弱いぜ!!

もうお遊びは終わりだ!!

とどめの一撃だぜ!!!」


鎌鼬は回転し始める! 

すると鎌鼬には大きなつむじ風が!!

そしてまず襲ったのは俺ではなく泉であった!!


「なにぃ!!ぐわぁ!!」


つむじ風は泉の腹に直撃した!

そして泉は後方へ吹き飛ばされる!


「泉!!」


俺は叫んだ!

だが声は聞こえない!

泉………まさか!!

俺の心配など構わず鎌鼬の

攻撃は俺に向けられる!

く、来るか!

すると鎌鼬はつむじ風から出て二本足でその地に降りる。

そしてこう言う。


「茨木大輝!

お前との肉弾戦を挑もう!

さほどお前は強くない!私のこの鎌に勝てるわけがないとみた!!」


ふ、なめやがって。

俺は言う。


「いいだろう。

受けてたつぜ」


俺と鎌鼬の剣劇が始まる。

俺達は一気に距離を縮め激しい斬戟を繰り始める。

            (ざんげき)


ガキィィン!!

と刀身同士がぶつかる音。

ザッ!ザッ!

と地面を蹴る音。

しかし、ホントこいつの力はすごい!

押し負けそうだ。

ガキュゥィィィン!!

柊が弾かれて胴ががら空きになる俺!!

や、やばい!!


「とどめぇぇ!!!」


鎌鼬はそ前足の鎌で俺の腹を裂こうとする。

マジでヤバイ!!

こんな至近距離じゃ時も止められない!

絶体絶命の時、銃声とともに鎌鼬の頭に風穴が開く。

第三者の攻撃。

すると知った声が聞こえる。


「おい、大輝、なに競り負けてるんだよ。

妖怪の力をもっと使えこなせよ」


「お前は……」


鎌鼬の裏から一人の男子が現れる。

その男の事を俺は知っていた。

紺色の髪の青年。

名は


「渡部健翔……なんでお前が……」


健翔は俺を睨みながら言う


「阿倍野波流斗さんから

暗殺命令が出た。

だからお前を……」


健翔は俺の頭に銃口を突き付けるそして


「殺す」   


健翔は引き金を引いたがカシュとだけ言った。

すると健翔は声を出して笑った。


「はははは!!

ジョーダンだよ

ジョーダン」


「冗談!? 顔をマジだったぞ」


俺は笑いながら言った。

すると「うぅ」と泉が起き上がる。

あ、あいつのこと忘れてた。

まぁことは済んで良かった。 

あ、鎌鼬だがもう塵となっていた。

空気の繭は解かれて普通の学校に戻った。

こうして事件はとりあえず収まったのだ。 


****

 

学校が終わり、僕、泉、健翔は近くのファミレスに来ていた。

どうやら健翔が僕達に知らせたい報告があるみたいだ。

健翔はメロンソーダを一口飲み言う。


「ここに来てもらったのは妖怪の事でだ」


まぁお決まりの事ですね。

健翔の話は続く


「この頃妖怪の奇襲が多いのは知っているな?」

  

「「あぁ」」

僕と泉のいきがあった。


「その元凶の妖怪は四国にいる」


僕が言う。


「四国と言うと………狸か」


「ご名答」


当たった。

少し嬉しかった。

てか確かに今日の鎌鼬といいこの前の化け狸といい

四国妖怪がおおい。

まだ健翔の話は続く。


「そこでだ!

お前達二人に協力してほしいんだ!」


「協力?俺達が?」


「そう、協力さ!

奴らの親玉を倒すね!」


ほうほう、それはなかなかいい考えではないか。

泉も賛成のようだな。

あの表情じゃ。

まぁご想像にお任せします。


「僕は別にいいよー」


「俺もだ」


健翔は笑いながら言う。


「ンじゃ決まりだな」




*****


高層ビルの最上階では

黒いフードの男と半狸人間の男が居た。


「ボスよ、事は上手く進んでるぞ」


「それは素晴らしい。

これからも頼むぞ、伴示」


「アイアイサー♪」


こうして黒幕は動いていく。

大輝達の悲劇はこれからであった。


第8章 終!!


どうも!おはこんばんわ!

神暁翼です!!

いやーバイトを始めましたがすぐに辞めました!w

でもいい経験となりました!!

そして小説のいい材料となりました!!


さて今回の章はわざと中途半端に終わらせました。

文字数的にいい感じだったのでw

すみません。

第9章はさらに健翔の秘密を出していきます!

第9章もお楽しみに!!

あ、あとアクセス数1500を越えました!

とても嬉しいです!

これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします!!

それでは次回でお会いしましょう!

バイバイ♪

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ