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第五章 第二話 地底都市
そこにあったものは、廃墟だった。
「いつの時代の、ものなのか・・・」
フローラが、呟いた。
「とても優れているのがわかる。少なく見積もっても、今と同程度・・・下手をすると今以上の文明かも。」
エリスが感想を述べる。
「懐かしいです。」
唐突に聞こえた声に、ルミナリアたちは後ろを振り向いた。
「滝川クリスタルさん!」
人狼の、古代人のキャスターは、街並みを見渡した。
「これは、かつて隆盛を誇ったエルフ帝国の首都・・・大帝国のパスキールです。」
「なぜ、こんな地底に・・・?」
「超魔王は、誰も倒せませんでした。ゆえに、都市ごと封印したのです。」
ぼろぼろになって、停止した列車・・・
多機能型と思われる巨大な建造物・・・
「ぜひ、行って欲しい場所があると、ノワール二世陛下に言われています。」