表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハイブリッド・ブレイバーズ  作者: SHIN
第四部 ハイブリッド・ブレイバーズ
76/157

第一章 第一話 勇者とは・・・

ラムンセンの宿では、ファルフが「ライテス自伝」という本を読んでいた。

「よくある話だ。本人の思惑とは別の方向で「伝説」が作られるというのは。」

「あんた・・・叔父様のファン?」

「まあそうだな。ルミィに関わって、それで興味を持ったというところか。」

俗説では、ライテスの偉業が美化されて伝わっている。

「例えば、結婚前に義父上が義母上を救出に出たとき、いかにも騎士が姫を助けに行くというシチュエーションで語られていて、義母上が無抵抗のお姫様のように言われている。」

「違うの?」

「この書によると、義母上は、主犯に対して「お宝」を破壊したと書かれている。」

うわあ・・・フローラは絶句する。

「それにだ。結婚当初、お二人は新婚旅行の後、自然に「溜まる」のを待ってから子作りを始めるつもりだったらしい。」

「真面目ね・・・」

「と、いうよりお二人は元々仲が良かったが、どちらかと言うと「師と弟子」「異世界における先輩と後輩」という関係だったらしい。」

「よく子作りができたわね・・・」

「お二人は、男女関係なく「友」となれる素質をもっておられるようだ。夫婦関係もその延長のようだ。」

ファルフは、本を閉じる。

「人の心配ではなく、自分の心配をしたらどうだ?許婚もおらず、焦っているのだろう?」

「うるさいな!」

「家を存続させるより、自分の幸福を優先させたほうがいい。」

「!!」

「どちらかと言えば、そのほうが早い。」

ファルフは、心理分析プロファイルに長けているようだ。

「絶食系って、人の心理を読むのはうまいわね!」

「伊達に肉食系に絡まれ続けた訳じゃない。あいつらは、こちらの「嗜好」を無視して自分の嗜好を押し付ける。」

ふう・・・とため息をついて、フローラ。

「勇者ってなんだろ・・・」

「誰も成せない偉業をなしたあるいは、なせる者。類まれな勇気を持つ者。というのが定説だ。まあオレは、恋愛事に興味がないからこそ、ルミィを選んだ。」

「ノロケですかい。」

絶食系の恋愛って・・・

「同期には、色恋ごとに現を抜かすバカが多すぎる。そのような獣理論にはついていけん。」

「ルミィもそういってるわ。」

「奇遇だ。そうでなくてはな。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ